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クラヤミ
クラヤミとこんにちは。

根元から毛先まで真っ黒なフワフワウェーブの髪を靡かせて
金色の目をした少女は人ごみを歩く


「(この辺のはずなんだけどなぁ)」


千年公に貰った地図を片手に辺りを見回す


「(アレかな?)」


ふと目に入ったのは大きな洋館………と言っても、まるで廃墟のように窓は割れ、雑草が生えている。

でも、そんな外観を気にせず何の躊躇いもなく玄関を開け、
まだ昼間だというのに薄暗い廃墟に吸い込まれるように入っていく。




ギィィィイ

バタンッ




普通、勝手に扉が閉まれば驚くものを大して気にも留めずに少女は玄関ホールで立ち止まった


「千年公、居るの?居ないの?」

「此処ですヨVv」


丁度、玄関ホールの中心に千年公が立っていた


「オヤ?髪が黒くなってますヨ?」

「あ、コレ?あの二人と同じ色なんて吐き気がするしさ、肌の色に合わないんだよね。
だから、能力であたしの髪を黒くしたの」

「そっちの方が似合いますネェVv」

「でしょ?」


フフフッってあたしは笑う


「デハ、行きましょうカ」


千年公の後ろを歩いていく











そしてあたし達は真っ暗なクラヤミに吸い込まれていった












クラヤミとこんにちは。
(早く会いたいなぁ)
(新しい家族に)


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