二つの空を仰ぐ
5
「んっ………」
目が覚め、ゆっくりと開けると最近段々見慣れてきた天井が見えた。
…ってか、頭痛い。
なんかクラクラする。
「梨舞!」
ツナ、騒ぐな。
ガンガンする。
ボクは頭を軽く抑える。
「…大丈夫?梨舞」
「………」
「梨舞?」
「………」
…うるさいんだけど。
わざと無視してんだから話しかけるな。
大人しくしててほしいんだけど……
「梨舞!十代目が呼んでんだろーが!」
「………うっさいな。頭響く。黙れタコ」
それだけ言うと、いきなりシンッとなった。
え、何?いつもならここで獄寺逆ギレしてくるじゃん
何で今日に限って黙るの?
…ってか、すごい視線が…
「……何?」
顔だけ横に向け、獄寺達の方を見ると唖然とした顔からみるみるキラキラとした顔に変わった。
「梨舞!記憶が…!」
「はぁ?意味分かんない」
「良かったのな!」
「はい?」
「………」
「?ちょ、何なわけ?」
獄寺はいきなり頭を撫でてくるし。
全くもって、意味が本当に分からない。
「あ、紅夏は?」
そう言うと、またいきなり空気がシンッとした。
……本当に一体何なわけ?
「梨舞、その…寝たままでいいから聞いて」
「まぁ、元から寝たまま聞くつもりだったけどね」
それから、ツナから告げられる真実にボクは驚きを隠せなかった。
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