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二つの空を仰ぐ
2

黒曜の事件から二週間が過ぎた


二週間経った今でも紅夏は目を覚まさない

赤ん坊の知り合いだとか言う医者が言うには精神的なショックが強いらしい




紅夏が目を覚ましたとき一番に気がつきたくて、今日もお見舞いに行く


ガラッ


病室の扉を開けて紅夏の寝てるベットへ目を向ける

そこには、肩より下までの少し青い黒髪を風に揺らしながらベットに座る一人の女の子


ゆっくりと頭が動いて、紅夏の目が僕を捕らえる

ぼんやりとした目で僕を見つめていた


「紅夏っ!!」


此処が病院だということも忘れ叫んだ
ぼんやりとした目で僕を見つめる彼女の名を


「…だ、れ?」


けど、開いた口からこぼれたのはとても残酷な言葉


「ぇ…紅夏?」

「?」


信じたくなくてもう一度呼んだ
けど…紅夏は首をかしげて訝しげな顔をするばかり



目の前が真っ暗になった気がした

世界中の音が途絶えた気がした













後ろから沢田の声が聞こえた気がした












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