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二つの空を仰ぐ
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「うぅ………」

「梨舞!!」



頭を抑えながらガクッと体の力がぬけていく所をギリギリ獄寺が支えてくれた。


…獄寺…自分だってフラフラのくせに、何で…



そして尻目に、紅夏が倒れていくのが見えた。



「紅夏!!」



梨舞が叫ぶ。
すると骸は笑いながら口を開いた。



「クフフ…さあ、紅夏は辛い過去の記憶が消えました。次はいよいよ梨舞、あなたの番です」

「な、何言ってやがんだ!!」



ボクの背中に回した獄寺の腕が少し力んだ気がする。



「……ボクは大丈夫だよ?獄寺」

「梨舞!」

「ねぇ、ろくどーむくろ?」

「あぁ…平仮名で僕の名前を呼ぶ梨舞も可愛らしいです」

「…ねぇ、ろくどーむくろ?」

「その可愛らしい声で平仮名…萌え。萌えです!」

「おーい!ろ・く・どー・む・く・ろ?」

「キキキ…キュン死にしそうです!!」



骸は鼻を抑えながら少し後ろに下がった。



「?…何な訳?」

「気にすんな、梨舞。続けろ」



獄寺に促され、軽く深呼吸した。
そして…



「悪いけど、ボクのこの記憶は忘れちゃいけないから。忘れたくない記憶だから」

「梨舞…」



獄寺がまた少し腕の力を強める。
それに何故かホッとしてボクは気を失った。





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あきゅろす。
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