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二つの空を仰ぐ
3


…は?愛?

違うと思う。大事なのは………何なんだろうね。



ボッーとしているとビア姉は女に向かっていき、楽器で殴られた。

が、その楽器はいきなり溶け、虫がたくさん湧き出た。



「……キモッ」



ボソッと呟き、空を仰いでいると…



「あの強欲娘のM・Mがやられたのは実にいい気分だ」

「…ドM?……なら足蹴にしたほうが良かった」

「いや、ドMじゃなくてM・M……まぁいい。これを見てください。お友達が狙われてますよ」



何処からか来た帽子丸眼鏡は手持ちのパソコンの画面を見せてくる。
そこには京子ともう1人。黒髪の子が映っていた。

そしてその後ろには人間なのか人間じゃないのか分からないのが2体。
やっぱりこいつらも黒曜の制服を着ている。

話を聞けば10年間拘束具をはずしてもらえなかった連続殺人犯らしい。



「見てください。もうあなた達のお友達で遊びたくてしょうがないって様子だ……ウジュ」



すると丸眼鏡はボク達に命令してきた。



「では、お仲間でボンゴレ10代目をボコなぐりにして下さい」

「なっ」

「そこの沢田君を殴れといったんですよ」



丸眼鏡はツナを指差し、指された本人はショックな顔をしている。



「まあ、断られても私は困りませんがね。」

「!?」

「私のもう一つの趣味は人を驚かせることでしてね。
驚いた時の無防備で無知で無能な人間の顔を見ると興奮して鼻血が出そうになる」



何なの?その変態発言。
…イタイ奴…



「例えば、彼女の髪が突然燃えあがったらどんなステキな顔をするだろう」

「え?」

「ウジュ…言ってたらやりたくなってきちゃいました〜」



スクリーンに目を向けると2人の後ろで2体はライターの火を出している。


髪に、火…
なんだ。そんなことか。

棗と蜜柑のいつものやり取りじゃん。
別に驚くことじゃないよ。
何を今更。



悶々と考えているとビア姉はツナを殴った。

そして、次の指示は
《ナイフでツナを刺せ》


どうやら丸眼鏡は血を見るのが好きらしい。

ドラキュラか。


勿論、それを断る4人。
ちなみにボクは最初から傍観してたから口を開かない。

まぁ、もうこんな茶番飽きたしね。

ボクは丸眼鏡の肩に止まっている小鳥の観察を始めた。


それからどのくらい立ったか。いきなり、小鳥は動きだし、空中に舞う。

瞬間、ツナの拳での殴りがピンポイントに入り、2体の奴等は保健の人とチャイナ服の人に敗れて倒れた。



「やっぱ六道さんのミッションはレベルが高い。くわばらくわばら」

「どこいくんだ」

「ひげっ!!」



丸眼鏡は獄寺の蹴り一発で泡を吹く。


弱ッ…ダサすぎる。



「もーいないよな」



ツナの問に



「いるわ」



と言う。

やっぱりビア姉も気付いてたのか。

戦いの最中から感じた一つの視線。


「隠れてないで、でてきたら?」

「な!!?」

「そこにいるのはわかっているのよ。こないのならこちらからいくわよ」



片手にポイズンクッキングを持ち草むらに話し掛けるビア姉。



「ま…まって。僕だよ」

「!

フゥ太!」



木の陰から出てきたのは大きな本を持った小さい男の子。

どつやらツナ達の知り合いらしく、帰ろうと呼ぶが、男の子は泣きそうな顔で拒否した。



「さよなら…」

「ちょっ、まてよフゥ太!!
フゥ太!おい、まてって!」

「どうでも良いけどボクを引っ張るな!」



ツナは無意識でなんだろうがボクの腕をグイッと引っ張って山の中に入っていった。





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