二つの空を仰ぐ
4
今日、何故か自力で目が覚めた。
え?凄くない?あたし。
天才的じゃない?
翼と美咲がいたら褒められるよ。
絶対に!
脳内3秒の考えは梨舞によって一刀両断。
しかも何故か梨舞の機嫌は最悪。
そして、その事に触れたら更に機嫌を悪くして部屋から出ていった。
「…は?」
あたし、悪いことしたっけ?
してないよね?してないはずだ!
した覚えないし…
あたしはそう思い込ませ、着替えを始める。
梨舞はネクタイにダボダボのカーディガン。
あの子人と同じなのを嫌うからなー…
まぁ、あたしも一応年上だし?
梨舞と被らないようにあたしは、リボンと長袖タイプの黒くて少し大きめのセーターを身に付けた。
「眠い…」
眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い
セーターって暖かいから眠たくなるんだよね…
ゆっくりと歩きながら、リビングのドアを開けた。
「おはよー」
「紅夏、おはよう」
「おっはー、ツナ」
ニコッと笑って、梨舞の隣に座る。(ちなみに前はツナで、梨舞の前はツナママ)
そして、梨舞の手元が目に入る。が…
「梨舞?!」
「…何」
「いつも以上に少なくない?」
梨舞はどちらかと言うと実は少食な所がある。
(昨日の煎餅はあれ1枚だけ食べてランボ達にあげてた)
朝食なんていつも、ヨーグルトにジュース、リンゴ二切れしか口にしない。
だけど今日は、リンゴ一切れとジュースしか皿には乗っていなかった。
「リンゴ一切れ食べたの?」
「食べてない。食欲無い」
「アンタ…倒れるよ?」
「別に。ボク、丈夫だし」
それだけ言うと、梨舞はリンゴを口に入れジュースを一気飲みしてリビングを出た。
そして片方では、ツナ、ツナママとリボーンが話してる。
柔道やら空手やらのチラシがいっぱいあったな…
あたしは、その声をBGMにいつも通りの朝食を楽しんだ。
「じゃ、行ってきます!」
「行ってきます!」
「…」
梨舞だけ無言でペコリと軽くお辞儀して、3人で学校に向かった。
(けど、何故かリボーンも着いてきた。)
……なーんか今日は嫌な予感するな…
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