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傷痕と対決

「さっさと逝け!」

『にぎぃゃああああああ!!』

しょんぼりとしながら私は学校へ向かう。ただ座っているだけなのだけど学校へ向かう。

今朝、ウルキオラ様にいつも通り踏みにじまれ起こされた私はまるで顔にたかるハエをはたき落とすようにまた現世に投げ捨てられた。

朝のスキンシップが足りないぞ。

「ひ、ひめ!?どうしたのその怪我!?」

「あはは、実は階段から転げ落ちちゃって」

教室の席に座りウルキオラ様の妄想をしていたら、本匠さんの悲鳴と井上さんの明るい声がした。


『……………………』

横目で見ると井上さんは包帯だらけだった。

「あ、るいすちゃん!おっはよー」

いつも通りの明るい笑顔に、少しドキリとする。
あの時、あの場所に私もいたからウルキオラ様の後ろに隠れたけど見られていたなら困る。

『おはよう、井上さん。大丈夫?』

「うん、全然平気だよ!」

『そう』


とりあえず大丈夫そう。

「井上…」

「黒崎くん、おはよう…」

井上さんと黒崎は何だか気まずそうだった。

ガララ

戸が開く音がして教室内がざわつく。

「おーす、一護いるか」

そこには赤毛と巨乳とおかっぱと輝くハゲとちびっこがいた。

『赤毛と巨乳とおかっぱと輝くハゲとちびっこ…』

思わず呟いた時すでに教室内が静まり返ったあとだった為、その5人がこちらを見ていた。

「かがやく…ハゲだぁ!?」

『あ、やべ』

「おい、今ちびっこって言ったか?」

『うん、まあ。だってほら私よりちびじゃん』

絡んできたのはちびっことハゲだった。

「どこをどう見たらハゲなんだ?ああ゛!?」

『ツルツルしてるじゃん!』

「ツルツルしてねぇ!まず輝いてねぇだろ!?」

『ちょっと待ってね、きゅっきゅっとほらツルツルピカピカ!』

ちびっこよりハゲのほうがしつこい。あんまり怒るからアサノくんのタオルで頭をピカピカに磨いてやった。


「…………こんの」

「きゃはははははは、すごいピカピカしてるわよあんた」

キレたのかハゲてる人の額に青筋が浮かぶ。
すごく怒ってますな。

戦闘体制に入ろうとしたパゲ男(あだ名)だったがそれは巨乳のお姉さんに阻止された。

ぱしーんとデリケートな頭を叩かれ、その直後お腹抱えながら笑われていた。

クラスのみんなも小声で笑ったりひそひそ話をしてたまにハゲって言ってる人がいた。
あとあんなキャラだったのか羽賀さんとも言ってる。

「…おい今ハゲっていったやつ出てこいや。だけどその前にまずてめぇだ三つ編み」

『やんのかこの野郎』

「一角、その女殺るのかい?手伝うよ」

木刀を構えたパゲ男におかっぱが味方し、二人でジリジリとこっちに近づいてくる。

こんなに怒るとは思ってなかったから、どうしよう。どうしてもだったらこの二人をパゲ子とおかっぱ子にしてでも逃げてやろうと一人で決意する。

蹴りを入れる準備中、私の前にオレンジ色の髪がたつ。

「おい、一角に弓親!女子相手にマジになんなよ」

「どけ、一護!俺は一発そいつを殴らねぇと気がすまねえ!!」

『そうよ、そこを退きなさい黒崎一護!!』

なんで出てきたんだこいつ。
訳わからん。

「こういうやつなんだよ、だから許してやってくれよ」

なにこの人おぉぉぉぉ!?
私の邪魔をしたあげく私のこと何でも知ってます宣言しやがった!?
それしていいのはウルキオラ様だけだ、ちくしょう!!

「そうっすよ。そんなことしに来たんじゃないだから。破面のことできたのに」

赤毛がため息をつきながらいう。

「破面?」

黒崎はウルキオラ様たちのことを何なのかはまだ知らなかったようで首を傾げる。

すると窓から女子が入ってきて黒崎は赤毛とその女子にベシバシと叩かれる。

私の前に黒崎がいなくなったのであのパゲ男がまたガンをつけてくる。

今度は巨乳のお姉さんが私の前にたちパゲ男たちを宥めはじめる。

「あんた最高だったわよー。ほら、早く行きなさい」

お姉さんは笑いながらひらひらと手を振ってくれた。


『ありがとうございます』

私もお礼をいってその場を離れた。
いつの間にか、黒崎は体から抜けていたし。

しかし、あのパゲ男やお姉さんたちとても不思議な感じがした。

それより………


『お腹減ったなー…』

ウルキオラ様

この任務はいつになったら終わるのですか?

ルイスは早く虚圏に帰りたいですよ。





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