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帰還と報告


虚圏にもどり真っ先に向かったのは藍染氏たちのいる部屋。

私はウルキオラ様、ヤミーさんの後ろに従う。

そして部屋に入ると同時に跪く。

「只今戻りました、藍染様」

藍染氏が報告するように促すとウルキオラ様は自分の眼を取り出し握り潰した。

『あああああああ!』

ウルキオラ様の綺麗な緑の瞳が砕けキラキラと散るのに思わず叫んでしまった。

『げふっ』

「申し訳ありません、藍染様…」

叫んだ私を見えないほどのスピードで蹴り飛ばし凍てつく瞳で見下した。

ウルキオラ様はそのまま報告を続ける。


いつも私を見下す綺麗な緑の瞳が片目になってしまったんだ!
うわぁああああああくらい言わせてくださいよ!!


『えっぐ、えっ』


後ろで泣く私なんかガン無視で現世の報告は続く。
途中、ぎゃんぎゃんとうるさく言う奴らもいたけどそれ以外は問題なく終わった。


「報告をしろ」

『ほえ?』

ウルキオラ様の部屋に戻りこっそり置いておいた食材を使ってご飯を作っていたら報告をしろって言われました。

『なんのです?』


最近忘れっぽいんですよー、そう言った瞬間半殺しにあった。

でもご飯は死守した。えらい私!

『ウルキオラ様の眼に映っていたのは黒崎一護、茶渡やすとら?、井上織姫さんです。』

死守したご飯を口に運びながらウルキオラ様に人物紹介をしてみる。

『今回のターゲットは黒崎一護ですよね。こいつはこの町の虚を狩っているようです。あとパンをくれました』

「…………餌付けか」

『違いますよ、私は一切なついてません』

そう言いきるとウルキオラ様は人差し指でちょいちょいと顔を近づけるように指示する。

それに従って顔を寄せると力一杯デコピンされた。

『にょわおおおおおおう!!』

絶対へこんだ!!いや陥没だ。
陥没骨折!ルイスちゃんのおでこ陥没した!!


「そのまま死ね」

『ウルキオラ様の鬼!鬼畜!』

「…………あ゛?」


最近のウルキオラ様は"凍てつく瞳"の攻撃使いすぎじゃね!?

『ささ茶渡くんは黒崎の友達らしくてですね、聞けば案外教えてくれます。そしてコーヒー牛乳というものをくれました!これがすごく美味しかったんですよ』


それから茶渡くん、井上さんの話をするとウルキオラ様は少し眉間にシワを寄せながらも話を聞いてくれた。

人間にも変なやつがいるとか、女の子が胸鷲掴みとか。

下らない話なのに最後までちゃんと聞いてくれた。


『いつかハリベル様でチャレンジしたいと思いますがいかがでしょう!?』

「死ね」

それからあとはまた明日からの向こうでの暮らしに必要なものを準備する。

『ご飯、おやつ、メモ帳、ウルキオラ様の人形……』

ザクッ

『のぉぉぉぉおおおお!?』

夜のお供、ルイスお手製の人形がウルキオラ様の刀によって真っ二つにされた。

めげずに縫い直してまた斬られてまた縫い直して。

なんとか荷物に入れることができたら。かなりつぎはぎだらけになったけれど……


『ウルキオラ様、おやすみなさーい』

「寝坊はするな」

挨拶するとぼふっと布団を投げられそれを受け取る。

『……たぶん!!』

無理だろうけど努力すると言うとまた死ねって言われました。





あきゅろす。
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