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Drrrr!!
SHR(ショートホームルーム)

出席確認やら担任の簡単な自己紹介の後に入学式は始まるらしい。
生徒たち同士の自己紹介は時間の関係でまださせてもらえないのだろうか。

それにしてもなかなか個性的そうななメンツがそろっているとみえる。
高校デビューの金髪君は同じクラスではないようだが、
赤シャツのイケメン君や眼鏡のイケメン君がいる。
何気にこのクラス顔面偏差値が高い。
女子も内心歓喜だろう。
担任は小太りな初老の男性教諭だけど優しそうで何よりだ。

―おっと担任が眼鏡男子に封筒を手渡した。
入学早々ボーイズなラブなのか。

…というボケは置いとこう。
さすがに私の脳味噌はそこまで腐り切っちゃいない。
おそらく眼鏡男子は入学生代表に選ばれたに違いない。
頭よさそうだしね。
将来医者でも目指してますという顔だ。
茶髪は地毛っぽいね。
仲良くできるかな。

赤シャツ君は人を眺めている。
見た目の割には案外文学少年なのだろうか?
しかし私には分かる。
あれは内心ニヤニヤしているときの真顔だ。

なぜ分かるのかって?
それは私も同類だからさ。
いろいろ考えている時って周りに悟られないようにと真顔になるよね。

それに私は昔から目がいいことが自慢だ。
視力もそうだが観察眼も並よりは上だと自負している。

人間が好きなわけじゃないけど、暇を見つけてはついつい人を見てしまう。
むしろ嫌いなものを知っておいて自分を守ろうとしているのかもしれない。
ほら、嫌いな食べ物に限ってじっと見ちゃうのと同じだ。
物を嫌いになるってその物をよく知っていなきゃダメだと思うんだ。










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