あなたがいたから(ジャ遊)パロ
―俺はある先輩に憧れていた…。
その先輩とは、現生徒会長のジャック・アトラスのことだ。
傲慢で自信家で…俺とは大違いなんだが、そんな先輩を見ていると俺は心が緩む感じがした。
「ねえ不動君。副会長なんてやってみたらいいんじゃないかしら?」
担任のある一言だった。
生徒会に入れば憧れのジャック先輩に近づける…それしか考えていないが俺は副会長になった。
憧れのジャック・アトラスと顔を会わせる器械はすぐに訪れた。
なってすぐ生徒会員が集められた。
だが俺の憧れのジャック・アトラスはいなかった。
仕事はろくにやらない…生徒会室に女を連れ込む…さぼる…
仕事は全部俺に押し付ける…最悪だ。
そのお陰ですっかり夜遅くまで学校に残された。ほかの生徒会員は自分の仕事が終わればすぐに帰る…当たり前だ。
一人で作業をしていると誰かの足音が聞こえてきた。確実にこの生徒会室に近づいていってる…。
「こんな遅くに…?」
ひょっとして泥棒か何かなんじゃないか?
警備員だったら灯りくらいつけるだろうが、灯りはついていない。
暗闇の中の足音…やはり、泥棒か?
がらっ、とドアが開く
開いた瞬間遊星はそいつに殴りかかった。
「痛っ!?いきなり殴りかかるとは、なんのつもりだ不動!!!」
殴ったのはなんとジャック・アトラスだった。遊星はあっけにとられぽかん、と口を開けて彼をみた。
話を聞いたら忘れ物を取りに教室に行ったらしい。そしたら生徒会室に灯りがついてて可笑しいと思いわざわざ来たらしい。
「お前はこんな遅くまで何をしていたのだ?」
「生徒会の…仕事ですよ。」
「お前もしかして俺の分の仕事も?」
「……」
なんて言えばいいかわからなかった。
「…ふん、俺は帰るからな。」
ジャックは生徒会室を出ようとする。
止めはしない…それがこの最悪男なのだから…。
すると突然前がくらくらしてきた。頭が痛い…気持ち悪い…
どん、と音をたて遊星は床に倒れた。ジャックは音と同時に遊星のほうに駆け込む。遊星が持っていた書類が床に散らばる。
「おい!不動!?しっかりしろ!?」
「あ…大丈夫…です…」
震えた唇で伝える。
そこで俺の意識は途絶えた…
目が覚めたら俺は生徒会室にあるソファーで寝ていた。唖然としていたら上にジャックのコートがかけられていた。
「これ…ジャックの…」
彼はいま何処に…?時計を見ると夜中の4時近くを回っていた。さすがにもういないだろうと思ったときだった。
「不動、目が覚めたか?」
「!?先輩?」
「仕事は全部俺がやっておいた。…元々俺の仕事だったんだがな…」
俺の代わりに…?
「あ…ありがとうございます!」
「気にするな。いや…俺こそすまない。」
この男が謝るだと…?
意外だった。この傲慢男が謝るなんて…。
それがどうも可笑しくて笑ってしまう。
「おま…不動!何が可笑しい!」
「いや…だってジャックが…」
つい呼び捨てにしてしまった。
「あ…すいません、先輩…」
いつもなら怒鳴られるだろう。
だがまたしても意外なことだった。
「…お前にジャックと呼ばれるのは悪くないものだな。」
「え…?」
「早くここを出ないと完全に朝になるぞ?早く出るぞ!」
ジャックに言われるまま、俺は帰り支度をして玄関まで急いだ。
「あ…このコート…」
「朝方は寒いであろう?貸してやる!」
「あ…ありがとう…」
こうも優しくされるのはなんだが照れる。
「しっかり休めよ!したらな、遊星!」
!?今…遊星って…?
どきっ、とした。
最悪な男なのに…なんだこの想いは…?
これは恋なのだろうか?
気分転換に書いてみた
甘いね、甘いね甘い
最近のジャックはアホの子の印象が
強すぎて困るwww
アンケートのコメでアイディアをもらいました。ありがとうございますorz
H21.730
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