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リボーンさん家の困った黒猫さん



チャオっす。リボーンだ。

今、俺は猫についてパソコンで調べている。理由はと聞かれればやはり先日のキョウヤのことだろう。
そもそも動物と言うのは本能に従って生きているはずだ。自分の遺伝子を後世まで残そうと繁殖させ種の保存をする。その為には雌と雄が不可欠であり雄が雌、雌が雄に発情するように遺伝子によって組み込まれているのだ。
しかし、あの黒猫はその遺伝子を捻曲げて同種族の同じ性を持ったツナに発情している。

こんなことがあっていいのか!?生物学的に!俺は認めない!!断じて認めないぞ!!




という訳でパソコンで調べている。パソコンは便利だ。各国の情報は勿論のこと民間人から科学者まで幅広く情報を集められる。パソコン万歳だ。

ちなみにツナは俺の膝の上で寝ている。目を離すとキョウヤにいじめられ(もとい襲われ)るからだ。キョウヤは俺が視界にいる内は決してツナをいじめたりしない。怒られることを学習しているからだ。
決して頭の悪い猫じゃないのに、なんであいつは雄に発情してんだよ…









静かな部屋にカチカチとノートパソコンに繋がれたマウスをクリックする音とパットの上を滑る音だけがする。穏やかだった。日差しも暖かい。昼寝には絶好の日よりだ。

うとうとし始めていると、エジプトの猫の話が出てきた。どうやら猫はエジプトで初めてネズミ駆除に家畜として飼われたようだ。うちの猫はネズミなんて取って来ないが。

そういえば、ずっと家に籠もりっぱなしだ。まぁ、俺が仕事ばかりで家から出させてやれないだけなんだが。今度散歩にでも行くかな…



そんなことを考えながらスクロールさせていく。
ふと気になる文章を見つけた。



『猫は死と再生のシンボルと言われている』



『死』と『再生』。

すなわち、『復活』、だ。





死と再生のシンボルである『猫』

復活(リボーン)の名を持つ『俺』





「俺とお前らは、相性がいいのかもしれねぇな」


膝の上で気持ち良く寝ているツナの頭を撫でる。目は開けていないが、無意識なのかすり寄ってくるツナ。

何故かそんなツナを見て満足した俺は再びパソコンの画面に視線を戻した。

ふと手が止まった。ゆったりとした気分だった俺はそんなもんなんてぶっ飛びような衝撃を受け画面を凝視する。何度も同じ文章を読み返すが、始めに頭の中に入った内容が覆されることはなかった。









『雄猫の生殖器には棘があり、春になると猫の鳴き声、もしくは悲鳴のような声が聞こえるのはその為である。』











と、げ………



悲鳴のような声………








キョウヤは確か『交尾する』っつってたよな…それはあれだ、突っ込むっつうことだよな…
しかも内蔵的な所に棘が刺さるんだよな。内蔵を掻き回されるんだよな。(嫌な表現だ)
















ツナにそんな痛い思いをさせられる訳がねぇっ…!!










寝ているツナを抱き上げ俺は真剣に叫んだ。

「いいか、ツナ!!キョウヤと2人っきり、いや2匹っきりになるなよ!!絶対に、絶対にお前は俺が守ってやるからな!!」




寝ていたツナはいきなり起こされ寝起きに叫ばれて訳の分からない顔をしていた。だが、そんなこと関係ねぇ。
いや、これは某芸人のネタを言ってる訳じゃねえぞ!?本気で関係ないって思ってんだぞ!!

とにかく、俺はツナの貞操を守ることを固く誓ったのだった。







end








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