だってみんな家族だもん
『うん、まずお前が慌てずに話せ』
土曜日の午後2時過ぎ。
昼ご飯も食べたし、俺は昼寝をしようと思います。
幸いなことに騒がしいランボ達は母さんと出掛けてるし、今日はなんの予定も入ってない。なんて静かな休日だろう!
てことで、おやすみなさ
「綱吉君!」
寝かせろよ、あの野郎
「………………なんでダンボール箱なんか持ってんの…」
呼ばれて玄関まで行ってみれば骸がデカいダンボール箱を抱えて立っていた。大きさは…幅1mの横50cmくらい?正確な大きさは分からない。
骸の顔を見てみると、驚愕してるんだかなんだか知らないけど、少し青ざめているように見える。一体何を持って来たんだ…
「つつつなよしくん、ああわあわてずに聞いてくださいね!?」
「うん、まずお前が慌てずに話せ」
普通に考えて、こんなにどもるとか有り得なくない?いくら慌ててるからって『つつつなよしくん』なんて言わないだろ。もしかして『筒綱吉君』とか言いたいのか?ふざけんなよ。
「もしも『犬を拾ってきた』なんて言ったらそのパイナップルな髪型をカットパインにしてやるからな」
「怖っ!!
じゃなくてですね!!これ見てください!」
骸は慎重そうに床にダンボール箱を置いた。
ダンボール箱が床に置かれた為、中を見下ろすことが出来る。その中にいたのは…
「……赤ちゃん…?」
そう、赤ちゃん。まだ生まれて数ヶ月位しか経っていなさそうな、小さくて可愛い、赤ん坊。しかも三人も。
小さい三人はダンボール箱に窮屈そうに入ってる。眠っているのか、目は閉じられたままだ。
左の子は黒髪で少し髪が伸びてる。真ん中の子も黒髪だけどまだ生まれた頃のままの長さ位だ。右の子は金髪。髪質は柔らかそうな感じがする。
ってなんか赤ちゃんの容姿とか冷静に解説してたけど…
「……骸………
どこから攫って来たあああああああ!!」
「ええぇえええぇえ!?」
最低だ!!前から『赤ちゃん欲しいですね!』って言ってたけど、まさか攫ってくるなんて!!しかも三人も!!しかもダンボール箱に入れて!!人間として最低!!
俺は知っている限りの酷い言葉を骸に投げかけることにした。
「お前がまさかそんな奴だなんて知らなかった!極悪非道だ!鬼畜!鬼!悪魔!タランチュラ!」
「タランチュラ!?
ていうか、僕の話を聞いてくださいよ!!」
どうやらこの赤ちゃん達は裏路地にいたみたいだ。偶然通りかかった時に不意にダンボール箱に目がいって覗いてみたら赤ちゃんが入っていたらしい。なんてことだ、こんなことをする奴がいるなんて…!
「…で?」
「はい?」
「どうすんの?」
「…………どうしましょう?」
「どうしましょうじゃないだろ!?警察に連れて行った方がいいんじゃないの?」
「今まで僕は警察に追われていたんですよ?その僕が警察に行ったら逮捕されちゃいます」
「………うん、分かるけどさ…」
だからってこのままにしておけないし…
「綱吉、赤ん坊はいる?」
え、この声…
つづく
さぁ、三人と出会いました。
そして誰かが登場しました。誰でしょうね?(笑)
うん、分かってると思うけどね。
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