いつか一緒に【極上】 聖奈×まゆら *プロット版の性格のまゆらです。聖→まゆ寄り 「待って!」 目の前を横切った子の後を追い掛ける。相手は気付いていないのか、速度を落とすことなく、雨の中歩き続けている。 「まゆらさん!」 追い付いて腕を掴む。お互い歩みを止め、視線を交わす。 追い付いた。と嬉しそうに言う聖奈に対し、まゆらは嫌そうな顔で返す。 「ねえ、傘は?」 まゆらは雨の中、ずぶ濡れになりながら歩いていた。今日の天気予報は午後から雨。降水確率は80%と、大抵の人なら傘を持ち歩く程。それにここ最近、毎日のように雨が降っている。 それでも傘を忘れることだってある。だが学校では傘の貸し出しをしていて、例え忘れたとしても、濡れなければいけない状況を回避する方法がないことはない。 「持ってきませんでした」 「風邪引くわ。どうして借りなかったの?」 「…、…ずぶ濡れの貴方に言われても」 「追い掛けるのに必死になりすぎちゃった」 「馬鹿みたい」 聖奈の手を振りほどき歩き出す。聖奈は笑顔のまま、まゆらの隣に並んで歩く。 「誰かとこうして帰るのって久しぶりだわ」 「…」 「これからもこうして、二人で帰らない?」 「あなたは寮生じゃないですか」 「分かれ道まででいいの」 「私は…」 歩みを止める。数歩前に出てしまった聖奈は振り返ってまゆらをジッと見つめる。その目をずっと見ていることが出来なくて、居心地が悪そうに視線を泳がせた後、俯いて地面を見る。 「自分の都合で帰ります。時間を合わせたりとかしないです」 「うん。勝手に合わせるわ」 「ホント、勝手な人ですね」 「だって、そうでもしないと一緒に居れないもの」 「…一緒に居たいみたいな言い方しないでください」 「どうして?私は一緒に居たいから言ってるのよ」 キッと聖奈を睨む。こんなことで聖奈は怯むことなく、いつも通りの笑顔のまま、まゆらの視線を受け止める。 「信じない!そう言って貴方だって私を裏切るに決まっているもの!」 走り去っていくまゆらを止めれないまま、消えていく後姿をただ見つめ続けた。 いつか、どれだけ時間がかかってもいい、貴方が笑顔で誰かと話せるようになれるなら 私は嫌われたって構わない ++++++++++++++++++++++++ 明るい話でリハビリ☆とか思って1時間で書き上げたらこんなんか('A`) 人間不信まゆらが好きだけど、アニメ版の聖奈さんといちゃいちゃしてるまゆらも好き!! 衝動とはいえ、雨の意味なかったな [*前へ][次へ#] |