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小さい女の子がよくお父さんに言うアレ【東方】


学パロ
幽香×アリス×夢子




「それって、家族に食べさせたりするの?」


アリスが現在進行形で作っているマフィンを指差しながら幽香が言った。


「えぇ、一応家族みんなの分も作ってるわ」
「みんなって何人よ」


大袈裟な言い方ね。と幽香は言うが、アリスは指折り家族の人数を数える。


「お母さん、夢姉ルイ姉、サラユキマイ…。六人ね」

私を入れたら七人家族になるわ。しらっと言ったアリスに幽香は顔をしかめながら、どんだけ多いのよ。と言ったのに対し、アリスは乾いた笑いで返した。


「でも夢姉とは会ったことあるじゃない」
「ないわよ。誰よそれ」
「誰って…、夢子さんは非常勤の人よ」
「知らない。担任の名前すら知らないのに」


アリスは呆れたように溜め息を吐いたが、それが幽香だと思うようにして、何も言わなかった。


「…仲、良いの?」
「夢子さんと?まぁ良い方かな」
「ふーん」
「気になる?」
「別に」
「もう少ししたら来るわよ?家庭科部の顧問でもあるから」
「…廊下の窓から私を睨んでるのが、それ?」


幽香に言われて廊下を見ると、何とも言えないオーラを見に纏った夢子が幽香を睨んでいた。


「そうだけど…」

なんで睨んでるのかしら。
夢子はアリスが自分の方を見ていると気付くと、アリスにだけ笑顔を向けて教室に入ってきた。


「今日は来るの早いね」
「非常勤に職員会議はあまり重要じゃないから、キリの良いとこで出てきたわ。それより、新しい部員の子には見えないのだけど…」


幽香を横目で見ながら夢子がいうと、アリスは笑顔でパンっと両手を叩き、紹介するね。と言った。


「二年生の風見幽香さん。部員じゃないけど、よく私が作ったのの味見をしてくれるの」
「味見って…、一番に食べさせてるの?」
「そうなるかな」


照れ臭そうに笑うアリスを見て、夢子の女の勘がヤバイと告げた。
いつだってアリスの一番は自分だと思っていたのに、どこぞの馬の骨かも分からない子に一番を奪われたのだ。


「貴方、アリスの何?」
「私は何にでもないけど、アリスは私のものよ」
「何それ…、付き合ってるとかそういう関係なの?」
「まぁそうなるんじゃない?」


さらっと答えた幽香に夢子はアリスを見ながら、アリスにとって私は何?!と聞いた。それにびっくりしながらも、姉以外の何があるのよ!と言い返した。


「私をお嫁さんにしてくれるって言ってたじゃない」
「何年前の話よ!」
「12年前よ」
「小さい頃の話でしょ。真に受けないでよ」


やいやい言ってるのを見ていた幽香がぽつりと


「アリスは私の嫁になるんでしょ」


と言った。それを二人とも聞き逃すことなく、アリスは顔を真っ赤にした。


「幽香…、大好き」


ぎゅうっと抱きついたアリスの頭をポンポンと軽く叩いた。
それを見た夢子は泣きそうになりながら出て行った。


「どうするの、あれ?」
「仲直りできる方法は知ってるから大丈夫」




(夢姉?)
(…)
(夢姉の事も好きだよ)

++++++++++
夢子さんはアリスにギュってされるのに弱いんだよ^^

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