お菓子家は毒入りでした。 「骸はさ、なんでオレに付いてくるの?」 「付いてきているのではありません。」 「ふーん、」 「素直じゃねーの、俺のことが好きなくせに。」 不覚にも一瞬何を言われたか分からなかった。 言葉を理解した途端、僕の頬は一気に赤みが差す。(止まれ、彼が調子に乗る!) 「な、なんで…?」 「わかったかって?」 「違いますっ!なんでそうなるかって聞きたいんですよ!」 「顔、赤いよ。」 この部屋そんなに熱い? ニコリと毒のない笑顔で核心を付かれては何も言えなくなる。(この確信犯が!) 「お前、つくづく不幸だよな。俺なんかを好きになるなんてさ、」 「だから、」 「マフィアは嫌い?」 「っ…はい、」 だから貴方を好きになれない。貴方は絶対に恋に落ちてはいけない人。 なんて残酷な人なんだろう。 「もしこれが俺の勘違いなら、俺を好きになりなよ、骸。」 俺がお前をドロドロに溶けちゃうぐらい甘やかしてやるよ。 お前がマフィアを憎むならその倍俺がお前を愛してやるから。 だから早く落ちろ。 僕の返事も聞かず強引にされた口付けは酷く甘くて吐き気がした。 甘い甘い毒入りお菓子 |