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とある日の食卓


晩ご飯の鮭の切り身を食べてるときに俺の前に座る果実頭を見ながら、ふと疑問に思ったんだ。


眼球って何味かな?






















「…味ないんじゃないですか?眼球の約8割は硝子体で出来てるので、」


俺は疑問を無意識に口に出していたらしい。(俺ってば思ったことがすぐ口に出る素直な性格だから、)
一緒に晩ご飯を食べてる骸が俺の独り言に律義にも答えてくれた。ってかなんで俺はコイツと一緒に(仲良く、とまでは言わないけど)食卓を囲んでるんだろ。
やだなぁ成り行きって怖い。

「硝子体って?」

骸が答えた言葉に知らない単語が出てきて思わず聞き返してしまった。


骸は頭がいい。
と言うより知識が豊富だ。
骸の話しはダメツナの俺にとってとても新鮮なもので、だから骸と喋ることは嫌いじゃなかった。(自分の無知さに少しヘコむけど、)



「卵の白身のようなゼリー状の物質です。」

ほら、今も、
分かりやすく説明してくれる。

卵の白身かぁ、どんな食感だろう。
ゼリーって言うくらいだから柔らかいのかな?




「あ、この前鰈を食べましたけど、」

…なんだこいつ、鰈なんて贅沢なもの食べてるのか。仮にも脱獄犯だろ。
俺なんてタイムセールの鮭の切り身で我慢してるのに。

「硬かったです。すごく」


「なにが?」

「眼球」

「ふぅ、ん」


とても食べれたモノじゃありませんでした、と言いながらそのときの食感を思い出したのか眉を寄せながら話す骸にあぁそうなんだ、と曖昧に返事を返す。


あまりおすすめ出来ません、と眉毛をハの字にして俺に向かって微笑む色違いの目。



骸、俺はお前のその目が食べたいんだよ。











sugerless
(飴玉みたいで甘そう)







舐めたら怒るかな




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