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※破廉恥注意!



ベルトを外して前を寛げても、臨也は何も言わない。ただむすっとしているだけである。

再三繰り返すが、静雄だって何も嫌がる人間を無理に犯したいわけではない。
臨也は嫌なことにはきちんと自分で拒絶の意思を示せるから、だから静雄もここまでは少しばかり強引に持っていったのだ。
だが、そんなにむすくれた顔をされてはやりにくい。

「……臨也? いいな?」
「ばか、ばか、シズちゃん、ばか」
「ばかってなぁ……」

なんだか、よく分からなくなってきた。

臨也に機嫌を直してもらおうと、ズボンを下ろすのを膝の辺りで止めて、目尻の辺りにキスしてみる。
ぎゅ、と繋いだ左手に力がこもった。
次に唇を合わせてみると、薄く開いたそこから吐息が漏れる。

「……ねえシズちゃん、セックスしたいの?」
「したい」
「本当に? ねえ、ねえ、たまってるなら、おれが抜いたげよっか?」
「…………」

これは、わざとなのか?

いつもなら嬉しい申し出だが、この状況ではむしろ嫌がらせのようにも思えてくる。
静雄は単なるボディータッチがしたいのではない。そこから一歩先に進みたいのだ。

だが、かといってここで断れば、「じゃあセックスもしなくていいよね?」とそっちの方向に話を持っていかれそうだ。
どうするべきか、と暫し考えて、静雄は結局頷くことにした。

「じゃあシズちゃん、この体勢だとちょっとやりにくいから」
「大丈夫だ。俺が先にやってやる」
「――へ? いや、おれは今は別に」
「いいから」

問答無用、と右手を再び下肢に戻した。
白い太股を撫で上げると、臨也が驚いたように声を漏らす。

多少強引な手に出ないとダメだ、と悟った。
臨也は静雄に甘いが、静雄だって臨也には甘い。かなり甘い。

本気で嫌がるなら勿論しないが、この程度なら過去にも何度か経験があるから大丈夫なはずだ。
というか、大丈夫であって欲しい。

「シズちゃ、んッ」

太股を撫で上げて、そのまま布越しに性器に触れた。
形を確かめるように指先でなぞると、熱っぽい息を吐く。

ぎゅうぎゅうと左手を握られて、静雄は安心させるように握り返した。
片手だとやりにくいのだが、臨也が離さないから仕方ない。

右手で布越しに揉みしだいていくと、臨也は切なげに息を漏らした。

「臨也」
「……はっ、……シ、ズちゃ」

焦れたように名前を呼ばれて、静雄は右手をトランクスの中に滑り込ませる。
熱くなっているソコを直接触ってやると、臨也はビクリと身体を震わせた。

声を我慢するように堪えているのが、かわいい。
上気した頬が赤くなっているのがかわいい。
シズちゃん、と名前を呼ぶのがかわいい。

直に触れて擦ると、んん、と悩ましげな顔をする。
ゆっくりと勃ち上がっていく性器の射精を誘うと、シズちゃん、シズちゃん、とまた名前を呼ばれた。

答える代わりにキスしてやる。
舌を差し込むと、今度は何も言わない。

上顎を撫でて、歯列をなぞり、舌を絡める。
口の端から唾液が溢れた。
それでも右手は止めずに、緩急をつけて擦り上げていく。

鼻から抜けるような吐息が漏れて、臨也がきゅうっと目を瞑った。
イく直前の臨也の癖だ。
促すように先のほうに爪を立てると、ブルリと身体を震わせる。

「あ、ああ……っ」
「……イッたか?」

聞かなくとも分かる。
臨也は静雄の手の中に吐き出した。












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