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alone cross



「んっ、はぁ…うくッ!」



冷静沈着、絵に描いたように真面目なあの皆瀬がオレのベッド上で激しく自慰に耽っていたのだ。

パンパンに腫れ上がった大きなペニスは完璧に固くなっていて、テラテラと光る存在で露わになっている。

それを白いシーツにこすりつけながら涙を流して悶絶した表情。顔をオレの枕に沈ませて荒く息を乱していた。


一連の作業をオレは隙間からじっと見つめていたが、何故この場所で、何の材料も無く反応したペニスを扱いているのか。
オレには理解出来なかった。



「ん、六実ッ!」

「は…はい?」



瞬間、確実にオレは皆瀬に名前を呼ばれてドアノブを回し部屋に入った。

遠目からではあまりよく見えなかったが、近付くと分かる。

服を開け、豊満な胸の筋肉を大きく揺らし、射精の余韻に浸って蕩けた表情。


眼鏡の中の鋭い瞳とオレの瞳がばっちり重なって、これは嘘だと逃避したが頬を染め、喉仏を揺らす目の前の男は申し分の無いイケメン皆瀬春彦本人と現実を突き付けられる。



「な、に…してんの?」



退いているオレは皆瀬の下半身に目をやった。

勃起している巨根からは白い液体がコポコポ溢れ出していた。

これは生理現象だと、自分も男だから分かるのだが、“何故この場所で”という問題の方が脳内で大きく膨らんで焦った。



「お、お取り込み中、失礼しました…」



自分の部屋なのに断りを入れる意味も分からず、場の雰囲気に耐え兼ねたオレは早々と姿を消した。

しかし、それは濡れた皆瀬の手で簡単に阻止されてしまう。



「六実さまっ、あのっ…」



弱々しい声でさっきのようにオレの名を呼ぶ皆瀬。

堅物皆瀬の取り乱す様子はかなり傑作だった。
でも、オレはこんな姿を見たいと思ったことは無かった。



「はぅッ、あ、はッ、」

「み、皆瀬ッ!?」



フッと耳元で息を吹き掛けられてゾクッとしたオレはそのまま皆瀬に組み敷かれてしまう。

オレは皆瀬の巨体を退かすことができず、ぐちぐちと淫猥な音を立てながら太ももあたりに巨根を押し当てられた。すれば直ぐさま上下運動。



「ずっと…ずっと前から貴方の事、好きだったんだっはぁ、はあっ…六実・・・」

「な、だッ…おま、な…」



思いがけない告白に絶句。

言葉もままならないオレのスーツは皆瀬の体液で濡れていく。感慨した様子の皆瀬の唇は戦慄いていた。



「…言わないって決めたけどっ・・・私は、貴方だけをずっと見ていましたっ・・・」



どうしてか素敵な顔は恐ろしく震え、オレにはただの変態にしか見えなかった。

軽蔑以上に気持ち悪くて…皆瀬の顔を見たくなかった。



「みみっ皆瀬ぇ、親父の秘書のお前がオッ、オレの何を知ってるんだよっ!」



「貴方の事なら全て知っているさ…名前は藤堂六実。誕生日は6月23日、血液型はB型、好きな女性のタイプは巨乳で小柄な女の子…貴方は名門第一大学を首席で卒業。サークルはバンドサークル…いつも講堂の後ろ、右端に座って居眠りをしていた。食堂で毎回頼むのはカツ丼定食、中村君達と仲良く食べていた。帰りはシグナルというバーで秋山さんと10時ぐらいまで居たよね?・・・ねぇ、その後貴方は彼女をどうしたんだい?家に彼女を上げていたよね?その日君は汚い女を抱いたんだろう?」



「…ッ、」



皆瀬の言葉に偽りは無かった…御明答、全てその通り。
詳しすぎてそれ以上は何も思えなかったし、何も言えなかった。



「退いているね、そりゃそうか…」



優しい声で構わず腰を掴まれて、皆瀬は濡れた股間をオレの股座に擦り付けてきた。

とくとく血走った大きなペニスは先程の手淫より太く、容量を増していて凶器と化していた。



「…そんな貴方を見たときはいつもより酷く、犯してやったさ。もちろん夢の中でっ…な。」

「やめっ…皆瀬、お前ッ・・・なんでっ…なんでオレなんだよっ!」

「は、?」



それは心からの否定。

今はただ気持ち悪い、
とてつもなく気持ち悪かった。



「貴方じゃないとっ…もうっ俺は貴方しかっ、」

「し、しらねぇよッ!お前の…その、汚いのさっさとしまえよっ!!」



皆瀬が少し力を抜いた隙に最後の力を振り絞り、オレはその場を走り去った。





[*Ret][Nex#]

あきゅろす。
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