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クリスマス拍手文/Doll



12月25日、クリスマス

今日はメイドさんと藤村さんに教わった『ブッシュ・ド・ノエル』と言うモノを一人で挑戦中!クリスマスの慌ただしいキッチンで黙々と作業をし、道貴さんが帰ってくるまで2時間、ケーキの完成もあと少し。

そもそもお家でクリスマスなんて豪勢にやるもんでも無し、じゃなくてもウチ塚原家は貧乏なのでケーキも食べるかどうか…。クリスマスプレゼントも小さい時に何回かサンタさんにもらったきり、小4になった頃には『サンタさんはもう来ないのよ』と言われて終了。あんまりいい思い出が無いため、今年は特別な日になるといいなぁなんて思っている。



『ただいま、』

『おかえりなさいませ。』
『道貴様、おかえりなさいませ。今日は特別にクリスマスディナーをご用意させていただきました。』

『…そうか、楽しみだな。』



玄関から聞こえた道貴さんの声は悠悠自適に過ごしていたボクの身体を一気に緊張させる。

2時間後って聞いていたのに帰ってくるの早いなぁ…と思いながら手を洗い急いで玄関に駆け付けた。



「お、おかえりなさい、道貴さんっ、クリスマスパーティー楽しみですね!ボク、今日ケーキ作りましたっ。気に入ってもらえるかわかりませんが、おいしくでっわひゃああっ、!?

「奈緒、ベッドに来なさい。」

「…はい?」

「はい…?、じゃない。主人の命が聞けないのか?」



周りにたくさんメイドさんが居るのにも関わらず、ぎゅっと道貴さんに抱き竦められたボクは寝室に入れられベッドに放り込まれた。

なんだか乱暴でとっても機嫌の悪い道貴さんは深いシワを眉間に寄せ、着ていたスーツやスラックスを脱いでいる。そんな様子をボクはあんぐりと見ているだけであった。



「奈緒、」

「ひゃっ!」

「昨日の夜…藤村や國谷と何をしていた?」

「えっ?」

「惚けるのはよしなさい。昨晩は仲よさ気に三人で私の悪口を言っていただろう。」



組み敷き、ボクの手首をきつく掴んだ道貴さんは噛み付くよう優しさの無いキスをする。舌を無理矢理差し込み空いた片手でボクの股間を弄(マサグ)る。

敏感なところを微妙に刺激されてすごく気持ちがいい。勝手に動く腰は止まらず道貴さんの指に合わせて上下に揺らした。



「呆れてものが言えないな。」

「えっ?」

「悪口を言う人間が私は大嫌いなんだ。」

「ちっ、違います、道貴さんっ!昨日は三人で道貴さんへのプレゼントをよぁ!、



三人の計画をパッとバラしてしまったボクは慌てて口を塞いだ。

実は昨晩、道貴さんが寝た後(昨日はエッチはしてないよ)三人こぞってコショコショ、キッチンで道貴さんにプレゼントを渡すサプライズ計画を企てていたんだ。ちなみにプレゼントはパーティー中に渡すつもりで、道貴さんをビックリさせる予定だった。



「そ、そんな言い訳を、」

「ほ、本当ですよっ、本当に道貴さんのプレゼントを考えていただけで…ちょっと傲慢だとかエッチだとか、いろんなこと言っちゃいましたけど…ごにょごにょ、」

「は、?」

「あゃっ、!…」



再び無意識に言ってはいけないことを言ってしまいボクは慌てて口を塞いだ。

だけど道貴さんはそれがツボに入ったらしく大笑い。げらげら笑いながらボクの隣に腰を下ろした。



「なんだ、そうか。」

「すっ…すみませんッ!あの、それ以外は何も言ってないのでっ、っと本当にすみませんっ!」

「ははは、奈緒は本当に素直だな。」



頭をよしよしされたボクは道貴さんが機嫌を直してくれてホッとした。

道貴さんによると水を飲もうとキッチンに向かった時、國谷さんと藤村さん…ボクの三人がごにょごにょと西大路氏はどうだの言っていたのを聞いて悪口だと勘違いしたみたいだ。

まぁ、正直『強引』だとか『スケベ』だとか言っちゃったんだけどね(笑)



「だからと言ってだ、奈緒…」

「ひゃんっ、!」

「最後まで…責任は取ってもらわないと、割に合わないぞ。」



近くに寄った道貴さんの吐息が耳にかかり思わず変な声を漏らしてしまう。

エロエロな仕種でボクを惑わし狂わせる彼はニコニコ笑顔で事を進めたのであった。









集中的に舐め上げられた入口にツプリと入る大きな肉棒。固さも充分に持ったそれでナカを満たされ、軽く飛んじゃいそうになる。

でも、優しく彼を包もうと必死に絶頂を耐え、律動にも奮って動いた。



「あっ!あっ!あっ!」

「奈緒っ、なかなかの締まり具合だぞ。さすがだ、」

「あ、ありがとうございますっ、ん!んっ!」



パンパンッと鳴る肉体同士、激しく重なる音がこの広い寝室に鳴り響いてボクの心を縛り付ける。

それは彼によって満たされているという『嬉しさ』から来る痛みに違いないと確信して腰を何度も突き出した。



「なおっ、なお、」

「道貴さんんっ、いっぱいっ…いっぱいです、」

「あぁそ、そうだなっ、」


お互いを抱きしめながらうねり来る快楽に飲まれる。
大きく身体をビクつかせたボクは少なくとも身体の液体が涸れるくらいの量、イッた。

それは多分道貴さんも一緒。ガンガン突いて出して、繰り返しボクらは深く交わりつづけた。









道貴さんのプレゼントは三人でお金を出し合い買った黒革レザーで高級感溢れるソファ。それはクリスマスの夜に届いて広いリビングにドンと置かれた。

おかげでお金は減ったけど、道貴さんが喜んでくれるなら…こんなに嬉しいことはない。



「奈緒、國谷、藤村、ありがとう。大切にする。」

「よかったです、道貴さん。お気に召されたご様子で、」

「道貴様は黒がお気に入りだと、お聞きしてましたので…よかったです。」



三人でソファに寝転がる道貴さんを見て安堵のため息。道貴さんは珍しく子供みたいに喜んでソファに腰をかけていた。



「じゃあ、そろそろお食事にいたしましょうか?」

「はぁーいっ!今日はケーキを作ったんで、皆さん是非食べて下さいねっ!」



まるで皆家族のよう。
使用人の人もボクも道貴さんも気分ノリノリで楽しいクリスマスパーティーは開かれた。

こんな光景、今までの彼とは想像もつかない掛け離れたもの。だから余計嬉しくて心躍る。

前まで無かったこと。
皆に綺麗な笑顔を向けている道貴さんの姿がボクにとっては最高のプレゼント。

この上ない最高のクリスマスになった。



end





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あきゅろす。
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