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◇/さよ香



北澤店長の肉棒がボクの気持ち悦いところを何度も何度も突いて、ちんぽ揺さぶられて…太くて長いのが何度もスラスト、ぐりぐりされるのはすごく気持ち悦い。乳首吸われるのも、キスされるのも全部悦くて身体が、心が彼に奪われている…―そんな気分になれた。

客も来ないコンビニの裏で男に犯されているボクは甲高い声で喘ぎ鳴いて北澤店長の胸に飛び込んだ。



「て、てんちょぉ!てんちょぉ!!」

「菱屋クン…―菱屋クンのお尻すごくいいよ。他の誰より全然、比べものにならないくらいキツくて暖かい。どう、私のおちんちん…ココ気持ちいいかなぁ?」

「んそぉ、そこですっ、オレ…突かれて気持ち悦いです、北澤店長のおちんちんすごく気持ち悦いですぅ、」



ボクが鳴くたび堅くなる北澤店長のちんぽはぐんぐん伸びてボクのツボを押し上げる。そうされると身体が宙に浮いたみたいに心地好く、自分のも爆発してしまいそうだった。

で、また北澤店長のちんぽを締め付けた。



「イッ、イクゥ…!てんちょぉぉ、もぉ、もう我慢出来ませんッ!!」

「…いいよ、好きなだけイキなさい。」

「やだぁ、オレ…店長と、店長と一緒に…一緒にイキたいですっ、」

「・・・。」



逆にボクが店長を求めるよう、引っ掻き傷が出来てしまうぐらい彼を強く抱きしめていた。その痛みも何も感じて居ないのか、うっとりした顔。さらに深い突き上げ。

涙をいっぱい目に溜めて、歯を食いしばって。

手と手を重ねたら…



「菱屋クン、今日はっ、本当にありがとう。キミを愛してっ…愛してよかったっ、」

「んッ、」

「・・・。」



彼の顔がボクの胸に埋まった刹那、漂うシトラスの香り…―それが消えてしまうみたいに。北澤店長の身体が透明になってそのまま何も無くなってしまうみたいに。

お互い同時に果てて意識を失った。









白い布団で眠っていた彼はこの数ヶ月でいくらか歳をとったのか、白髪が多くシワも増えていた。瞳が開いてボクのことを映すまで3秒前、ボクは最後に言われた愛の言葉をはっきり思い出していた。



「…誰、ですか?」

「・・・。」



ボクと重なった数ヶ月ぐらい前から彼は物忘れが激しく自分でも自分のことが思い出せなくなっていた。仕事一筋、真面目に生きていた彼を気にかけた奥さんは一緒に病院に行き、脳のレントゲン撮影をしたらしい。

そしてその時、発覚してしまった病気“若年性のアルツハイマー”

記憶がどんどん薄れて自分の気持ちが無くなるのを恐れた彼は思い人に気持ちをちゃんと伝えたいと一言、奥さんに話して家を飛び出して行った。



「私はお店を持っていたのですか…」

「えぇ、そうですよ。ひまわり公園前のルーソンで…ボクはそこのアルバイトです。」

「そうですか。アルバイトの方なのにわざわざお見舞いに来てくれるなんて“嬉しいな”」



あの日と変わらない…
“嬉しいな”

ただのアルバイトに戻った、いや元々ただのアルバイトのボクはお見舞い用に買った花束を花瓶に注して来客椅子に座った。

記憶を失う前、本当のことを打ち明けたのにも関わらず売店から戻ってきた奥さんやお子さんと明るく話す北澤店長。未だに好きになられた理由は分からないけど、ボクは確実に彼に心を奪われていた。



「ずるいやっ…、」

「“菱屋さん”?な、何故…何故泣いて、」

「北澤店長、…オレ、やっぱりアンタのこと好きだよ。」



感情が抑え切れなくて、身体の温もりも最後に香った薫りが離れなくて…―

“キミが思い出になる前に”
そのくせ思い出のカケラにもボクは貴方の心に残っていない。



「北澤店長っ…奥さんとお子さんとお幸せにっ、」

「・・・っ、えぇ、」

「さよなら…―」



ボクは小さなお別れを言って白い廊下を早歩きで駆け抜けていった。絶対に追ってくるわけないと分かっているから悔しくて、悔しくて。怨みを憎みを、この有り余った愛をどこへやったらいいか分からない。



「…なんでっ、なんでオレを抱いたんだよっ!!」



最初から幸せにしてくれないなら抱きしめて欲しくなかった。愛してるなんて言われたくなかった。

引き返せない夜の思い出はボクの心に深く根付いてしまっていた。本当は無理矢理思い出させたかったけど、何も思い出せない彼には何を言っても通じないであろうから…。



以降、バイトは辞めた。もちろん北澤店長と連絡は一切取っていない。







やべぇー
何がしたかったんだろw

でも最後のとこで何となく分かってもらえたと思いますが、菱屋のことを確実に覚えてますね、北澤は。





[*Ret][Nex#]
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あきゅろす。
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