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ドーフの会場を出て、車に乗せられたボクは大人しく革張りのソファに腰を落とした。

隣にはボクを買った男と、金髪の若い男。


会場を出ても冷たい態度は変わらず、じっと前を見据えている男の口からボクに言葉は無かった。

代わってボクに話しかけたのは左に座っていた金髪の男性だった。



「こんにちは、塚原さん。私の名前は藤村智章と言います。道貴様のお手伝いで、君の先輩になります。どうぞよろしく。」

「よろしくお願いします。」




藤村さんの第一印象は男性なのにとっても美しい人だと思った。

もしかしたら、ハーフなのかもしれない。
金髪の髪は染めたような気がしない程透き通っていて、瞳も澄んでいる。

冷たい顔の隣のおじさんとは大違い。

優しく微笑みかけてくれた彼とならなんとかやっていけそうだと思った。



「藤村、違う。コイツは使用人じゃない。」

「…お言葉ですが道貴様、先程おっしゃってい、

「使用人が主人に指図か?」



男は真ん中に座るボクを飛ばし、藤村さんを睨んでいた。

見えない威圧感で人を圧倒するオーラがボクは嫌だった。


使用人としてではないと言う事は、他に仕事を与えられるのだろうか。

体力には自信無いから、力仕事はごめんだな。
やるならコックがいい。
それが無理なら掃除。

でも、我が儘は言っていられないよね。
お金も貰っているわけだし、頑張らないと。



「お前の仕事は家に帰ってから説明しよう。」

「はい。あの、お名前を・・・教えてもらってもよろしいですか?」

「あぁ、私は西大路道貴という。仕える人間として、私の事は“主人”と呼びなさい。」



今日から仕えるボクの主人は目も合わせてくれないロボットみたいな人になった。

行く末は不安だらけだけど、家族を救うことが出来るなら何でもやれる気がした。









「跪いて、コレを咥えろ。」

「・・・え?」



目の前に突き付けられたモノが男性の性器だと理解出来なくて、変に高鳴る胸を抑えながら後退りした。

その様子に苛立ったのか舌打ちをした西大路氏は白いダブルベッドにボクを突き飛ばし、身体の上に乗りかかってきた。



「こうして私に仕えることしかお前には出来ないのだよ。」

「やっ…嫌だっ!!話がっ、話が違うっ!」



密室に響く叫び声も虚しく、髪を強引に引かれ赤黒いペニスが口に突っ込まれた。

脳みそがぐらりと揺れて頬が熱くなる。
全て嘔吐してしまいそうなくらい気持ち悪い。

生暖かく柔らかいモノがねちょりと嫌らしい音を立ててボクの口内を荒らした。


「そうだ。噛まないように・・・ちゃんと舌を使って…んっ、咥えるんだ。」

「んぷっ、んむっ!」



―すごく怖い…

―ただ、怖い。

目を固く瞑り涙を堪えると父さん、母さん、お姉ちゃん、臨の顔が瞳に浮かんで余計泣きそうになった。



「良い仕事だろう?今は苦しいかもしれないが、こうすればお前も気持ち良くなれるんだ。」

「やっ、ぃやだぁっ!」



臨の言っていた通り。

ベルトを外され、スラックスを脱がされ、普通弄ることの無い場所に骨張った指がヌプリと侵入した。

それは今までに感じたことのない。
逆流する異物感と皮膚が引き千切れる激痛。


――“男とセックスすんの。お前も俺も、ケツにチンコぶち込まれるんだよ”――

もう一つ思い出した恐ろしい言葉が身体をより強張らせた。



「希望を持ってココに来たのなら謝ろう。すまなかったな。」

「痛いっ、やっ、やだ、いやだ!嫌だあッ!!!」



西大路氏が取り出したのはピンク色の怪しいボトル。
中からどろりと冷たい液体がボクの下半身に注がれ、それは会陰を伝い、少し解されたアナに染み込んだ。



「君はお金に困っていたからオークションに出品したのだろう?それなら報酬は日当にしようか?・・・んッ、」

「ッあ!ぃあっ、ン゙ゥウッ…!!!!」

「大丈夫、ッう、まく・・・うまくやっていけるさ。」



膝裏を掴まれて、不安定な体勢のまま奥に減り込む浅ましい、愚劣な欲望の塊。

ボクの身体がドクリと波打っているのか、西大路氏のペニスが滾っているのか。

分からなくてもボクの生涯は翳りを示していた。





[*Ret][Nex#]

あきゅろす。
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