また、鈍色に陰る





(・・・・・・・・綺麗だなー)





ぼんやりと眺めていた人が此方を見そうになったので慌てて顔を逸らした。

自分の体が、この人の体に覆われて陰るのがわかった。


嗚呼、あまりにも自分は小さい。


そう、自覚した。




色名の一つ。やや藍(あい)色みのある薄墨色。「にぶいろ」ともいう。平安時代以降、公家の喪服に用いられた色の一つ。亡くなった人との関係によって、鈍色の濃さ・薄さを変えて用いた。喪服として、男子は衣冠、直衣、狩衣、布衣、下襲、指貫など、女子は袿に鈍色のものを着用する。『源氏物語』(葵)に「中将の君にびいろの直衣指貫うすらかに衣かへして」とある。

この色は、青花(露草)の汁と墨で染めるとされている。青鈍色は青(緑色)みのある薄墨色で、凶時ばかりでなく、日常に尼や壮年の人が用いた










あきゅろす。
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