ほら、半分こ


当たり前の顔をして肉まんを差し出してくれる。
そんな君が凄く好きなんだ。

こんななんのこともないような。
そういう小さなことで再確認してしまう。











「山本〜?早く食べないと冷めちゃうよ?」
「あ、うん」
もうとっくに食べ終わっていたらしいツナがクシャクシャと包みを丸めポケットに突っ込んで、サクサクと雪を踏みながら横を歩く。
その楽しげな音が耳に心地良い。

自分も業と雪だまりを踏んだりしながらゆっくりと目的地に向かう。

「もう皆集まってるかな」
「じゃね?いつもの公園なら近いしな」
「俺達最後だったらリボーンにシバかれそうだなぁ」
「はは!かもな〜」
「てかこんな寒い日に雪合戦とかまた碌でもないこと考えてんだろなーリボーンの奴」
「何か毎年恒例になってきてるっぽいのな」
「去年とかなんかヴァリアーの人達も来てたしね、殺されるかと思ったんだけど・・・」
「でもさ、今年辺りは誰が来っか楽しみじゃねぇ?」
「いや全然」



皆と遊べるのは嬉しいんだけどさーと、何だかんだ言いながらも何処か楽しそうな。
そんなツナを見ると何時でも、何度でも思ってしまう。


































(いつか伝えられたらいいな)







ふとそう思った、深々と恋心が積もるのを感じた雪の日。






あきゅろす。
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