人の恋路を邪魔するものは

一番大切なのは愛。

常々そう思っているし、それが正解。

愛する人がいない女は本当に不幸ね。

愛を知らないなんて人生の大半を損してる。



でも、

自分は愛していても、相手は違っていたら?

愛していてくれたのだとしても、それが家族に対するそれと同じで。

熱く向けられた瞳が、自分以外を見つめていたら?

それじゃあ、私は。 不幸な女、なのかしら。
































「貴方、ゲイになったの?」
「ぶっ!!」
あんまりな台詞にリボーン珈琲を噴出した。





































ポタポタと口や顔面から茶色の液体を滴らせながらリボーンは思った。
(ありえない・・・)
色々と。
まず、この俺様が飲み物を噴出す?
冗談じゃない。ツナじゃあるまいし。
その前になんだその勘違いは。

珈琲塗れの原因となった愛人の一人であるビアンキに非難の眼差しを向ける。
「ビアンキ、お前なぁ・・・」
「はい」
「・・・・・・・・」
一体何から訂正させていこうかと思ったところでタオルを差し出される。
・・・有難いので無言で受け取った。

「別に私は貴方がゲイだろうとバイだろうとどちらでも構わないけど」
「おい・・・」
ちょっとまて、俺は大いに構うぞ。
というかその不快極まりない誤解もいいとこな間違いはどこから出てきたんだ?

「問題は自分のこと」
「・・・・・・・?」





「私は、貴方を愛したままで。いいの?」








「・・・・・・・・・」
真顔で黙り込んだリボーンを見て、ビアンキは憂いを帯びた瞳で微笑んだ。
諦めたように。
「困らせたわね、ごめんなさい。聞かなかったことにして」
リボーンが何か言う前に背を向け、入ってきたばかりの扉を開く。



ドアを閉じる前にもう一度、尋ねた。






「ねえ、貴方は私のこと――」

少しでも



言いかけて、止めた。
聞いても栓のないことだし、
何より、そんなことでこれ以上。
惨めな気分など、味わいたくはなかった。














そのまま出て行こうとしたビアンキの足を、リボーンは止めなかった。

只、本心を告げた。


「愛してるぞ」

「嘘ばっかり・・・」

「嘘じゃねえ」




「・・・有難う」






























『女には優しくするもの。
それがマフィアの男だ』
そう言ってニヒルに笑った男に惚れたのは私。



『愛人でもいい?
でもお前は4番目になるぞ』
いいのかと問われ頷いたのも私。




『今回の生徒は前より酷い』
悪態を吐く口とは裏腹な瞳であの子を見ていたことに気付いたのも、私。

















だから、

それが聞けただけで、十分。

私は幸せよ、リボーン。































































「まあ、誰も諦めるとも認めるとも言ってないけど」
「だからッ 何の話〜〜〜!?」
「こっちの話よ」
ビアンキから投げられる文字通り殺人的な料理の数々を避けながらボンゴレ]代目は必死の思いで逃げていた。

一通り済んだ業務から開放されて、やっと眠ろうとしたところに降って沸いた不幸だった。













行き成りビアンキが現れて問いかけてきた時から嫌な予感はしていたのだ。
有難くないことに自分の超直感はよく的中する。

『ねえ、ツナ』
『ど、どうしたのビアンキ』
一応ボスの自分の為に作られた、大抵の暗殺者では通り抜けられない筈のトラップの破壊音や警備の者の悲鳴や色々照合しないと入室出来ない扉を溶かされたことには敢えて触れずに引き攣った笑顔で尋ねた。
『昔の人は上手いこと言ったわよね』
『ビアンキ、さん・・・?』
『ツナも知ってるでしょ?』
『・・・何を?』
聞きたくなかったが聞かなかったら酷い目にあいそうだったので、聞いてしまった。

『人の恋路を邪魔する奴は・・・』

抑揚の無い声で言いながら、ビアンキが手にしていたものを見たボンゴレ]代目は、

『私が殺すって、格言』
『聞いたことないからッ!!』

脇目も振らず逃げ出した。



「何なんだよーーーーー!?」































愛する人がいない女は本当に不幸。

愛を知らないなんて人生の大半を損してる。

だから、私は本当に。

愛する人が沢山いて、とても幸せだわ。



















































<Fine>

































・・・・微妙な上に意味わからんくて申し訳です。。。
ビアンキ姉さん好きです♪
黒耀辺りが決定的でしたね〜w


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