あの教会には吸血鬼がいるらしい。

「ってんなアホな話があるか」
「何で教会に最も近づきたくない奴がいんだ。んなデマな仕事持ってくんじゃねえぞコラ」
「役立たずなパシリめ」
「・・・・・ッ俺だって変だとは思った!
でも法王の依頼を断れるわけがないだろうが」
「ちッ、あの爺まだくたばってなかったのか」
「奴は古狸だからな。恐らくあと30年は軽く生きるぞ」
「いっそのこと楽にしてやった方がいいんじゃねえかコラ?」
「何依頼されてもないのに恐ろしいこと言ってるんだ!?」

そしたら面倒な依頼がこなくて楽ができるからと声を揃えた3人に、スカルは頭が痛くなった。
ああもう仕事替えたい。


































【 血の覇王 】


































アルコバレーノ。
そう呼ばれる彼等は名の知れた吸血鬼ハンターだった。
高額な依頼料をふんだくるのでも有名なのに、依頼は後を絶たない。
それは彼等が有能というのは勿論だが、そうしなければならない程に対象が増加しているからでもあった。

原因は、噂はあれど姿を見たものは存在しないという吸血鬼の王が目覚めた為だと言われている。

通り名は『血の覇王』。
昔ながらの太陽の光も十字架も何も効かないという、吸血鬼の中でも最高峰の純血種。
通常は仲間意識の無い荒ぶる吸血鬼という種も、覇王には恍惚と戦慄を覚えて平伏すという。



お陰で仕事に困ることはないが、腰が重すぎる同僚達を動かすことに毎回骨を折っていたスカルはホトホト嫌気が刺したように嘆息した。








連日の退治による乱闘で流石に疲れていたので休もうとした矢先だった。
一通の届いた手紙。
裏を返せば見たくなどなかった法王の直筆。
新年を迎える数時間前だというのに何の嫌がらせだこれは。





「教会だってのに何だこの時化ったもんは」
「世界遺産指定のドゥオーモにケチつけんのはアンタだけですよリボーン先輩流石です」
遠い東の国から取り寄せた炬燵という魔の寝具からなんとか引っ張り出してきた面々に無表情で返す。
殴られた。
ああもう仕事やめたい。












書きかけの途中なのです虹ツナと見せかけて実はザンツナ予定だったりしたんですがぶっちゃけどっちでも良い気がす(殴




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