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「で、持ってきたの?」
「・・・・・・はい?」
「今日が期限の3/14だよ」
窓から現れた恐怖の大魔王に、ツナは身動きが取れずにいた。
【 我らが番長 2 】
三倍返し?
期限?
3/14?
何の話だ。
意味がわからな過ぎてツナは固まる。
「十代目に3倍返しだとーーーー!?
させるか!」
動けないツナの代わりに、獄寺がいきり立ち侵入者を睨み上げる。
「違うよ。彼が僕に3倍返しするんだよ」
いやだから何の話!?
興味なさげに獄寺をちらと見るが、直ぐにツナに視線を戻した目の前に人に突っ込みたいが怖くてできない。
っていうか今授業中なんだから先生注意してよ!
心の声を瞳に込めて卓上に立っているバーコードを見るが眼を逸らされる。
「何!?
じゃ、テメーは何もしないのか・・・?」
「当然でしょ。僕がしたのに彼が何もしないなんてフェアじゃない」
どうでもよさそうに獄寺に答え、雲雀はツナ目を覗き込むようにする。
「ねえ、君聞いてるの」
「何で俺がされたのに3倍返しなんてしなくちゃいけないんですか!」
余程嫌だったのか自然体が引き、そこでようやくツナは体が動くようになる。
それにムッとしたように雲雀は体を戻す。
「僕がしたのに君がしないのはズルイよ」
「いや、意味わかんないんですけど!?」
狡いとか何か違うだろ!?
「それにあれは、雲雀さんが勝手に・・・、む、無理やり、し、したんじゃないですか!」
その時のことを思い出し、真っ赤になって怒鳴るツナに、教室の生徒はざわめく。
無理やり?
した?
てか沢田顔、超赤くね?
つまりは、
(沢田、お前まさか雲雀さんに・・・ッ!?)
「ふ、ふざけんな!!
俺の十代目にナニしやがったんだ!?」
そんな心の声を代表するかのように獄寺が叫ぶ。
「獄寺顔赤いのな〜。ってかお前のもんでもねーだろー?」
「う、うっせえ!!」
山本にのんきに言われ獄寺は赤くなる。
「ま、どっちにしても。ツナを好きにはさせないけどな」
「や、山本」
「何。君」
「ツナの親友だけど?」
ツナを庇うように立ったのを不快そうにして見下ろすのを、山本は挑戦的に笑い返す。
「だから?僕はそれよりも上だよ」
「上?」
「僕はこの子に」
「わーーーーーーー!!!」
何を言わんとしたかわかったツナは自ら雲雀に突進し、その口を噤もうとする。
「な、な、な、何言おうとしてんですか!?」
「事実だけど?」
「・・・・・ッ!」
面白げに言われ、ツナは今更にその近距離に気がつき慌てて逃げようとする。
しかしそれは許されず、
「ちょっと此処煩いから君がこっちに来てよ」
「「あッ!」」
「ぎゃーーーーーーーーーーー!?」
ツナは腕を掴まれたと思った瞬間には窓から飛び降りていた。
「だから、あの三倍は価値がある物か、アレの三倍僕に奉仕するかだね」
「ほ、奉仕って・・・」
気絶して意識が戻った途端どっちにするか決めさせてあげるよと言われ、ツナは顔を引き攣らせていた。
(どっちにしろ無理だし、)
凄く逃げたい帰りたい。
「まあ、アレの三倍の価値のものなんて君に期待してないから奉仕で許してあげるよ」
「つまりは奉仕することが決定してるんじゃないですか!
っていうか嫌ですよ!」
「君は嘘吐きなのかい」
「雲雀さんが勝手に決めたんじゃないですか!
それに俺あの時それ所じゃ!」
「そんなに気持ち良かったの?」
「ち、違います!!」
否定していることになっていない位赤くなっているツナに気を良くしたのか、
じゃあ譲歩してあげるよと雲雀は提示していた内容を変える。
「三倍返しって言ったけど、
君が僕と同じことするので許してあげるよ」
「・・・・・・?
!!む、無理です!!」
無理っていうか嫌だ!!
少しどういうことか考え理解し、蒼褪めながらブンブンとツナは首を振る。
やっとのことで忘れた悪夢が甦る。
あんな感触も味も想いももうしたくなんかない!
だが言うことを聞かない上にそんなこと言えば滅多打ちにされることは確実だ。
ここは、
(逃げるが勝ち!!!)
しかし、
「仕方ないね」
「は? ぅん!?」
背を向けようとした草食動物を彼が見逃すわけが無かった。
「君が僕にするまで、僕が君にやり続けるから」
利息も勿論払って貰うからねと最後に軽くついばむようにしてから、雲雀は背を向けた。
悠々と階段を下りていく背中が見えなくなってから、腰が抜けへたり込んでいたツナは息苦しいのとこれからのことを想い、涙ぐんで嘆いた。
「誰が、助げで〜〜〜!!!」
「何処まで奉仕してもらおうかな」
雲雀は楽しげに笑い、満足そうに唇を舐めた。
<...fine?>
いやなんで今更ホワイトデー?いう話でえらいすんません;;
しかも凄くこの話纏まってないのにUPでもう、ほんと有り得ないことばっかで_| ̄|○
にしてもこの話、ディノツナ予定なのにディーノがまだチラとも出てないのは何故。。。
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