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『ツー君が辛い時はお星様にいるお母さんにお願いするのよ』
ツナは思い出していた。
自分がまだ幼かったあの日、母が言っていた言葉を。
(うん母さん、俺今凄く・・・・・)
凄く辛いですっていうかどうしていいかわからないっていうか
(取り合えず、凄く助けて欲しいんだけど・・・ッ!)
【 星に願いを 2 】
並という言葉が似合う少年、沢田綱吉には四人の親と呼べる者達がいた。
一人は顔だけは辛うじて写真で見たことはあるけども全く知らない蒸発した男。
一人は自分を産んだと同時に星になってしまった顔も知らない女性。
一人は幼い自分を女で一つで育ててくれたが、数年前に交通事故で逝ってしまった女性。
そして、最後の一人は。
(・・・皆には、こんなちんちくりんが義理とはいえ父親とか、絶対知られたくない)
目の前でよっこらしょと爺臭いことを言って子供用服に着替えている義父親を見下ろす。
「何人の着替えずっと見てんだ、そんなに見てえのか?」
「・・・・・・・・・・・」
全く魅力的すぎなのも困るなと突っ込みも面倒な阿呆なことを言う義親を置いてさっさと家出しなかったことを後悔する。
でも本当にこれをどう説明すればいいのだろう。
まず誰かに見られたらどうする?
(べたに親戚の子って言って誤魔化すか?)
いやいや俺が身寄りの無いってのは此処の管理人さん含め友達にも知られてる。
じゃあ他になんていう?
実は俺の子なんだよ〜(笑)、とか?
・・・・・・・・・・。
「冗談でも京子ちゃんに知られたりしたら・・・・」
終わりだろう、多分。
あーもーっ、どう転んでも奈落だ絶対最悪だ〜〜〜っ!と言いながらゴロゴロ転がるツナに、リボーンは至って冷静に電話を取り出す。
「心配すんな、お前が出来ちゃった婚しよーが、女遊びが激しかろーが京子は気にしねーからな。
っとその前にお前が女と其処までいける訳もねーか」
悪かったなと、申し訳無さそうにみられ、ツナは顔に青筋を浮かべる。
「煩いよ!ほっとけよ!寧ろその年で其処まで経験してるお前がおかしいんだよ!!
っていうかお前何でそんな京子ちゃんのこと良く知ってるみたいな言い方してんの!?」
焦るツナにリボーンはふふんと鼻を鳴らす。
「茶飲み友達だからな」
「おん前俺を差し置いて何仲よくなってんだよ!?」
「俺はモテモテだからな」
「質問の答えになってね−−−−−−!」
「うっせーな、兎に角今はその話よりも仮の保護者を捜す方が先だろ。
知り合いに真面目でまともなのがいるから、そいつを呼ぶゾ」
「お前の知り合いなのに?」
「元に戻らなくても喧嘩は今すぐ買ってやってもいいんだぞ駄目息子」
「はい生言いましたスイマセンどうぞ宜しくお願いします」
まあ、リボーンの知り合いとはいえリボーンよりはマシだろうと、その時ツナは思っていた。
5時間後、
「はーい、どなた様でsh、」
「邪魔するぞ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッ!?」
とても強面の男がやってくるまでは。
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