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そう、どうにもならないんだ。
この愛しくて堪らない気持ち。
どうやったら君に伝わるんだろうか。
馬鹿みたいにそれだけを考えて、君を捜して走った。
(なぁ、ツナ)
心の中で問いかけても、応えてはくれない。
ただ曖昧に、哀しそうに笑う。
それに胸が締め付けられるようになって、ただ会いたくて。
覚えがある道をひたすらに走った。
そこで眼の端に一瞬映った蜂蜜色。
それだけでわかった。
横断歩道の向こう側にいる。
信号は赤。
たった数メートルの距離がもどかしい。
もうこれを逃したら二度と会えない気がして。
上下に弾む視界の中、消えてしまいそうな小柄な背中に向かって声をあげた。
「ツナ!」
ビクリと反応した背中が、ゆっくりと此方を向く。
驚いたような、少し怯えたような瞳。
なぁ、ツナ
この気持ちを伝えたら
君はどんな顔をしてくれる?
「ツナ、俺お前に言いてーことあるんだ!」
山本は揺らめいた琥珀におもいきり笑いかけて、精一杯叫んだ。
<...fine>
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