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第二の人生


7

年月を感じる艶を放つ木製のドアに、男より先に外交官が立つ。

「暫しお待ちを」

にたり、と笑みをたたえた一言を添えてソルトさんの姿が霧散した。
そして、わずかコンマ数秒後には、扉の向こうから『ぎゃー!!!』と悲鳴が上がる。

……あの登場方法はいかに魔族でも肝が冷えんだな、気の毒だ。

「どうぞ、お入りを」

内側から普通に扉を開けた外交官の表情は、一仕事終えたような爽やかさだった。

開け放たれた扉に、まず男が入り、いつの間にか繋がれていた手のせいで、次いでおれ。
最後にゼノが入室した。

「陛下、御公務お疲れ様です!」

中に居た兵士らしき5人が息ピッタリに敬礼する。
そいつらの身を包むのは黒色の軍服で、中には勲章らしきもんが光ってるのも居た。
角とか翼が出てたり肌の色が葉緑素持ってそうだったりもいるが、まだ人間に近い容姿には失礼だが内心ほっとする。
ちらり、と奴らの目がおれと男の繋いだ手にいったのを感じて穴を掘りたくなった。
おれの心魔王知らず。に、男がのたりと口を開く。


「東から使者が来たか」
「は。日没から現在は関に留置しております!」
「数は」
「外交官1人に供が1人です。護衛隊無し!武装しておりません!」

いかにも軍人な口調が鋭く部屋にこだました。


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あきゅろす。
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