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ブルームーン(臨正?)




丸い丸い満月。
今月二度目の満月。
その満月はなんて呼ばれているか知ってるー…?


♂♀





「ーっ!」

腕から流れる血を押さえ、臨也は目前と迫る影を見つめて笑った。
茶髪に白いパーカー。
猫のような瞳が臨也を捉えて口元が歪む。
その手には先ほど臨也を切りつけたナイフが握られており、高く振りあがる。
勢いよく振り下ろされる前に臨也は走り逃れるが刃は彼の黒い裾を切り裂いた。
初めから致命傷を与えるつもりのない攻撃は猫が捕まえた獲物で玩ぶかのようで。
何度も繰り返されて臨也は切り傷だらけだ。しかし生死に関わる傷はない。
遊ばれてる。
内心で呟き苦々しく笑う。
そうしているうちに臨也は部屋の隅へと追い詰められた。
背が壁に当たり、もう逃げられないことを示している。
悔しそうに、苛立たしげにちらりと背中越しに壁を認め、臨也は最後の抵抗とばかりに自分を襲う影を睨み付けた。
影は満足げに笑い、とどめだというように、その瞬間を楽しむように、絶望を味わうかのようにナイフを思いっきり臨也へ突き刺した。
そして影は崩れ落ちる。
勿論ナイフが臨也に届くことない。
その倒れた影の後ろから現れた茶髪にパーカーの少年。猫のようなまん丸い冷めた瞳を臨也に向けている。

「何遊んでいるんすか、臨也さん」
「やぁ、助かったよ。ありがとう。正臣君」

心にもないことを。
毒づくように吐き捨てる正臣は自分が殴り倒した少年からナイフを取り上げて手の中で玩ぶ。

「いや、正臣君に似てるからちょっと遊んでたら殺されかけちゃった」

説明を求めていないのに、話し始める臨也に飽き飽きしたように正臣は手の中で玩んでいたナイフを握りしめた。
そして臨也の胸倉を掴むと壁に押し付けナイフをあてがった。

「勝手に殺されかけないでください」

怒りに満ちた冷えた瞳を向ける正臣に臨也は満足げに笑う。

「あんたを殺すのは俺です」
「うん、知ってる」




【ブルームーン】





君は、こんな満月の夜に俺を殺すのかな








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ブルームーンのブルーがオールドイングリッシュで裏切りって聞いて臨也を裏切る正臣っていいなって思って書いてたはずなのになぜか助けてました。
え、なんで
思いついたままに書いてるからいろいろとひどい






あきゅろす。
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