そういうプレイです(帝正) 最近、俺の恋人の趣向が理解出来ません。 「帝人……何が一体どう面白いんだ?」 帝人の部屋。 暖房器具も満足にないその部屋で俺は『ほぼ』全裸にされて座らされている。 「んー強いていえば正臣が羞恥に身もだえする姿?」 俺を見下ろす恍惚たる瞳。 獲物を目の前にした肉食獣の瞳で、はっきりいって帝人がこんな表情出来るなんて考えもしなかった。 伸ばされた手が頬を撫で、冷えた手に思わず体が跳ねる。 「お前の趣向が最近分からない」 「どんな正臣でも好きってことだよ。」 満面の笑みではっきりと好きと言われるのは嬉しい。けど、やっぱり理解は出来ない。 そりゃ俺だって恋人の裸には欲情するし、例えば裸エプロンとか彼シャツとか一枚だけ衣類を着ているシチュエーションも好きだ。 だが、やはりこれは理解出来ない。 「裸にスカーフってどうよ。」 肝心な所は丸出しで首元を覆うだけの意味のない布。 何が!一体!どう!面白いと言うんだ!萌えると言うんだ! 「マヌケで面白いよ?」 「おま、やっぱそっちの意味で楽しんでたのかよ!」 今にも吹き出して笑いそうなニヤニヤと笑いを我慢した口元に気付き、スカーフを思いっきり外して床に投げつけた。 こいつ、俺で遊んでやがる。 もう付き合い切れないと服を着ようと帝人に背を向けてパーカーに手を伸ばすと後ろから抱きしめられ、腕を捕まれた。 「でもさ、ありきたりなベタベタシチュエーションとかつまらないし…僕はこういうの好きだよ?正臣ならどんな姿でも可愛いしね」 耳元で甘く囁かれ、動きが思わず止まる。 そして次いで聞こえた言葉にもう呆れるしかなかった。 「というわけで寒いでしょ?温め合おっか」 【そういうプレイです】 ‐‐‐‐ 全ての元凶はみゅみゅちゃん。 |