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可愛い人(臨正)


※一応裏。





いきなり臨也さんが尋ねて来たと思ったらそのまま押し倒された。見慣れた天井をバックに不敵に笑う臨也さんに俺は何かヤバい事をしてしまったかと考えるが一向に思い付かない。よし、先ずは今日の行動を振り返って見よう。
朝起きて、メシ食って、遊びに出掛けて、ナンパして、成功した女の子と少しお喋りして、別れて、偶然会った帝人をおちょくって、それで家に帰ってきた。そこを見計らったように臨也さんが来てこの状態。はて、何処に問題があるのだろうか。
しかしそれを尋ねるということは自殺行為に等しく、不機嫌に笑みを浮かべる臨也さんを伺い見た。

「その様子じゃどうして俺が怒っているのか分からないって顔だね。」

ご名答。だからって此処で頷く事はしない。

「分からないなら別にいいよ。俺の好きなようにするだけだし。」

更に臨也さんの笑みが深まった、そう思うと同時にいつの間にか取り出したナイフで服の前を切られた。小さな悲鳴と目を見開いて見ているとやけに楽しげな臨也さん。パーカーがシャツの様に前が開く状態になり、ひんやりと露になった胸に当たる感触。少し体を起こして見れば服を切り裂いたナイフが当てられていた。

「大丈夫だよ、傷付けるような馬鹿な真似はしないさ。…まぁそれもちゃんと君が理解しなかったらわからないけどね。」

笑顔、笑顔だが背筋が凍るような冷たい笑顔。笑っているからこそ恐怖が沸き上がる。
俺は本当に何をしたんだ…?
目を白黒させていると冷たい感触が異動する。その度に切られるんじゃないかと言う恐怖に駆り立てられる。

「臨也、さん!」
「何?」
「やめ…て、ください…」

当てがわられているのはナイフ、だから下手に抵抗は出来ず言葉で頼むしかない。凄く嫌だけど。
俺の懇願すら予想通りと言うように臨也さんは口端が釣り上がる。そっと近付く冷淡な顔に視線を逸らすことが出来ず、ペロリと耳を舐められた。

「ん…」
「自覚するのが一番だけど分からないならヒントをあげる。だから、まず舐めて?」

すぐ離れ、もっと何かされるのかと不思議そうに見ていると目が合う。別に期待しているわけじゃない。ふいっと顔を背け、相手の出方を待っていると顎に手が沿えられ、無理矢理向かされた。そして自覚だとかヒントだとか意味の分からない事を言いながらこの変態は俺を起こすと頭を押さえ付けて股間へと顔を押し付けた。
『舐めて』つまり、フェラをしろとこの人は言っている。噛み付いてやろうかと考えたが先程のナイフの感触を思い出し止めた。これ以上不機嫌にさせても得することなんてない。
そう割り切って、体勢を整えて臨也さんのズボンのベルトを外し、前を寛げた。下着ごと少しずらして相手のモノを取り出した。
他人のモノを啣えるなんてかなりの屈辱で、嫌だ。だけどしなかったらしなかったでどうなるか分からないほど馬鹿じゃない。躊躇いがちに舌を出せば相手のモノへと這わせていく。

「…っ。へえ。思ったより従順だね。ご機嫌取り?」

丁寧に、丁寧に舌を這わせていると頭上から掛かる声。ウザいと思いながらも無視することに決めて、相手のモノを下から上へと舐め上げる。それから先端を集中して舌を這わせ、啣えた。歯を立てないように気をつけながらチュッチュッと吸い上げ始めた。
口に含み切れず少し苦しく涙を浮かべているとそっと手が伸びてきて目尻に溜まる涙を拭ってくれた。意外な行動にえ?と見上げれば愛しそうな目線と目が合い、不意打ちにドキリとしてしまう。
どうしていきなりそんな優しい表情になるんだ、畜生…。
惚れた弱みとでも言おうか、先程までの理不尽な行動もどうでも良くなってしまう気にもなる。
苦しさを我慢しながら臨也さんに気持ち良くなって貰おうと口を動かし出し入れを始めた。いつも、臨也さんがしてくれるように、思い出しながら。


♂♀


あれから顔に掛けられ、ボケッとしていたらまた押し倒された。今度こそヤられるんだと覚悟を決め、予想通り衣類を脱がされると足を開かされた。でも予想していなかったのは今俺のナカにあるものだ。

「ひゃ…ぁあ……臨也…さん。」
「何、気持ちいい?」

慣らす事も無く挿れられたのは精器の形をした玩具。侵入してくる痛みに声を上げ、止めろと抵抗したけど力で捩伏せられ、無理矢理に押し挿れられる。だが痛いのも始めだけで、スイッチが入り暴れ出す玩具は俺のイイところを付きはじめ、ナカは緩まりだし、悲鳴は嬌声に変わり始める。

「ぁ…ゃ…そこ、ばかりヤ…」
「イヤ?イイの間違えでしょ。ほら、ここ好きでしょ。」

いやいやと左右に首を振っても聞いては貰えず暴れるソレを抜き挿ししイイところを突き上げる。女みたいな悲鳴を上げて臨也さんに抱き着けば耳元で臨也さんの笑う気配がした。本当この人はサディストだ、いつもいつもいつも俺の嫌がる顔を見て楽しんでる。

「それで、分かったの?」
「ふ…ぇ……な、なにが…」
「まだ分からないんだ?」

お仕置きが足りないかな?と臨也さんは楽しげに言う。ヤバい、忘れていた。どうしてこうなったかを。
訂正する言葉を言う前に抱き着く俺を押し倒し、限界まで足を広げられる。そして何処から取り出したのか黄色い布を…ってそれ、中学ん時の!俺すら忘れて放置していた黄巾賊の時にしていた布を持ち出してそれを俺のモノへ縛り付けた。

「は…やめ……ばか!」
「ダメだよ。これはお仕置きなんだから。」
「な…ァアア!」

汚い、汚れる。手を伸ばしてそれを取ろうとするが手は掴まれ、床へと縫い付けられた。同時に下の振動が先程よりも強くなり、イイところを圧迫する力も増して俺はまた悲鳴を上げる。
イく事を許されぬ俺のモノに臨也さんの細く長い指が絡まる。強く握り締められ、そのまま扱かれる。イく事が出来ない為その行為は拷問でしかなく、生理的な涙で視界が歪む。

「ほら、イきたい?ならちゃんと理解しようか。君が今日何をしたのか。」

扱かれる手、そのままにキス出来る程近付く顔に貼り付けられた笑み。まだ理解出来ずに睨み返してやると無理矢理唇を奪われ、侵入してくる舌。口内を犯し、舌を絡められては吸われ離れていく。
今日、俺がしたこと…?
気持ち良さに朧げになる意識。
朝起きて、メシ食って、出掛けて、ナンパして、女の子とお昼食べて、別れて、臨也さんを無視して、静雄さんと話して、帝人をおちょくって…。

「いっ!」

走馬灯のように今日の出来事を振り返っていると痛みに現実に引き戻される。
ちらり、臨也さんを見れば分かった?と目が語る。
俺が答える前に足を持ち上げられ、宛がわれる温もりに「あぁ、来る。」と心の何処かで待ち望んでいたモノを確認する。

「ァァアアアア!!」
「きつ…っ」

玩具よりも比べられないモノがナカに侵入してきて、内臓を圧迫される苦しさに体を退く。しかし臨也さんはそれを許してはくれず、腰を引き寄せられ繋がりが深くなればまた俺は悲鳴を上げた。
俺の息が整う前に、寧ろ俺のことなんかお構いなしに動き始める臨也さん。嫌だと、優しくして欲しいと伝えても「お仕置きだからダメ。」の一言で終わる。
気を紛らわす様に、俺は臨也さんの不機嫌の理由を考える。出来事を遡ってみた。
臨也さんに押し倒されて、臨也さんがいきなり尋ねてきて、家に帰って、帝人をおちょくって、帝人と遊んで、

「ねえ、君は誰のもの?」

静雄さんの喧嘩に巻き込まれ、静雄さんと話して、臨也さんにストーカーされて、臨也さんを無視して、

「君は俺のモノだよね?」

ナンパで引っ掛けた女の子と別れて、女の子と一緒に昼を食って、ナンパが成功して、ナンパして、出掛けて、

「ナンパも浮気だって分かってる?」

出掛ける準備して、メシ食って、朝起きて。
…あぁ、この人は。

「嫉妬、ですか?」

与えられる快楽とイく事が出来ない苦痛に顔を歪めながら俺は抱き着いた。
やっと分かったの?と形作る口を己の唇で塞いで、一度口付けて直ぐに離れては耳元で囁く。

「残念…ながら、俺は臨也さんが好きですよ。」

『好き』と囁いた瞬間、背中に回された腕の力が強くなり、戒めていた布が外される。強く臨也さんのモノが抜かれ、そして深く、強く突き上げられた。

「あ…ァァアアン!」

限界だった俺は直ぐに果て、臨也さんの腹を汚す。気にしないと言うように臨也さんは律動を続け、沢山の愛を俺に囁いた。

「分かってるなら、これからどうすればいいか分かるよね?」

あぁ、この人は、不安で淋しいんだ。本当、


【可い人】



とっくに俺は臨也さんの虜なのに。






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思ったよりも甘くなりました。何故?
フリリク、21こ目は雨水 枢様の『裏。ナンパ正臣に嫉妬臨也。』でした。変態プレイご所望とのことで…異物挿入いれてみましたがあまり意味ねーなー。←
すみません…まだまだ裏は未熟者です。いや『は』じゃなく『も』ですね。
雨水様のみお持ち帰り、書き直し、苦情等受け付けております。





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