プリムラに想いをのせて(臨正)
好き、嫌い、好き、嫌い、好き
小さな命を無駄にして当たりもしない占いをする花占い。花弁の数で運を決めて根拠もない占いに躍らされて。実に馬鹿らしい。
そう思うだろう?身の回りの世話でちょこまかと動き回っている正臣くんに話し掛けてみた。
家事をする手を止めてうんざりとした顔で隣に座り手元に散らばる花を見た。そうすれば更にうんざりと、プラス疲れたと言う顔で溜息をつく。幸せ逃げるよ?まぁ、これも迷信であり根拠のない事実でもある。気持ちの問題とも言える。
「いい加減仕事を増やすの止めてもらえませんか?」
さっき臨也さんが散らかした紙屑を片付けたばかりなのに、と付け足され、散らばる花弁を片付ける為に手を差し出すその手を取って、すれば反射的に反抗的な目で睨まれ嫌われたものだと肩を竦める。
何ですか、目線がそう語る。絡む目線に目を細めて、笑みを貼り付けて。
「花占いの結果ね、好きだって正臣くん。」
どうでもいい報告をすればだから?と言いたげに見つめられ、散らばる花弁と机上の花に気付けば明らかに溜息。
「5枚の花弁で花占いすれば好きにもなりますよ。なら次はこの花で嫌いから始めて下さい。」
そう言って渡された花を受け取り、家事に戻る正臣くんはそれから目を合わせてくれない。
「6枚の花弁で嫌い、からねえ?」
わざと聞こえるくらいの声量で呟いて受け取った花に口付けた。
【プリムラに想いをのせて】
花言葉は確か、
「無言の愛」
‐‐‐‐‐‐‐
地味に甘いものに仕上がりました。プリムラ・ポリアンサの花言葉を入れるかどうか迷いました。調べるところによって違うからなぁ。ということで気になる方は反転すれば出て来ます。地味に偶数の花弁の花と合う花言葉が無くて探しましたよ、アハハ。
ちなみにただ花占いする臨也と正臣のやりとりが書きたくなっただけ。
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