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過去、現在、未来(門正)


会って直ぐに抱きしめられた。理由は何となくわかる。

「戻ったのか。」
「はい。今度は逃げません。」

街中で会った門田さんが手首に巻いた黄色を見た途端だった。
門田さんは俺の過去を知る人物の中の一人。つまりそれは、この街の異変と溢れる黄色と俺の黄色それに簡単にイコールを結びつけることが出来るということだ。
あの時は門田さんに色々と世話になった。沙樹のこともそうだしその後も。『今』からも逃げている俺を捕まえて俺の弱さに立ち向かう時傍に居てくれた。帝人が来てからは中々会う機会も減り、それからは自然と一緒にいることもなくなった。それでも、門田さんは俺の事を気にかけてくれたみたいだ。

「そうか。紀田が決めたことなら俺は何も言わない。が、何かあれば言え。力くらいにはなってやれる。」
「…ありがとうございます。門田さん、好き、だったと思います。」
「…頑張れよ。」

一度頭を撫でられ離れていく温もり。気付かないフリをしていた、あの時は。でもこうやって触れられると込み上げる想い。だけどそれは、もう終わりなんだ。
俺は戻るんだ、あの場所に、あの過去に。だから、今はもう、俺は此処には居ない。だから終わるんだ。

「全て終わったら、話があります。聞いてくれますか?」
「分かった。行ってこい。」

終わりは始まり。全てを終わらせたら次を始めよう。過去から逃げられないけれど、寄り添い歩いていくことは出来る。だから、過去と寄り添えたら、今度は未来を取りにいこう。

俺はこの黄色にそれを込める。


【過去、現在、未来】


全ては交差して、物語を紡いでいく。


‐‐‐‐‐‐
18話見た直後とりあえず誰かに正臣を抱きしめて欲しかったので…。静ちゃんと悩みましたが今回は(なんとなく)過去を知ってるほうがいいかなとドタチンになりました。

かなり意味の分からない文章となってます。だって何を書きたかったかっていったら正臣を抱きしめたかっただけだもん!






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