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ナンパな彼は一目で惚れた(六→正)


「かーのじょ、俺とお茶しない?」

晴れ渡る外!暖かな春の陽気!加えて今日は日曜日!これ以上ないってくらいのベストDayにナンパに出掛けない男子なんていない!
俺は起きるやいなや出掛ける準備を整えて街へでた。そして道行く女性に声を掛けまくる。やんわりと断られたりきっぱりと断られたり、待ち合わせがあるからと彼氏と合流する姿を見たり、いつも通り声を掛けるだけで終わる。まぁ、話すことに意義があるから成功云々は気にしない。

「あ、お姉さん、暇?」

今も一人で辺りを見渡す女性に声を掛けた。辺りを見渡すってことは待ち合わせしているだろうかとも思うが気にしない。なんなら待ち人来たるまでお話、もありだし、なんて考えていると声を掛けた女性が俺を見て、そして「人と会う約束があるから」と言って断られた。

「ダメダメ、ナンパがなってない。」

さて、気を取り直して、と再び声を掛けようとした刹那背後から声を掛けられた。振り返って見てみれば2つ程離れているだろう青年が立っていた。カジュアルな服にストローハットの影になる瞳は何処か鋭いもので、見知らぬ青年にいきなりナンパの駄目だしをされ思わずキョトン顔を作ってしまう。

「えっと…どちらさまで?」
「お前名前は?」
「いやいやいや、名前を聞くならまず自分からーってそうなるとこの場合先に聞いたのは俺か…?俺になるのか…?んーまぁいい、俺は人呼んでラブハンター正臣!」

質問を質問で返された後、顎に手を当てて首を傾げこの場合どちらが先に名乗るべきなのか考えるが別にどうでもいいと結論至ると自慢に名乗る。男はふーんと言う顔をした後、

「その割には成功率が低い。」
「んっ」
「ナンパのやり方がなってない。」

と痛いところをついて来る。いや、ナンパは話すことに意義があるから成功云々は関係ないんだ!と説明するもあまり聴き入ってもらえない。偉そうに言うけれどアンタはどうなのかと問い掛ければ緩く口端を上げた。

「はじめまして。どうですか、こんな暖かい春の陽気には華を愛でながらお茶でも。勿論僕の奢りで。…あぁ、僕は六条千景といいます。」

ゆっくり伸びて来た手は髪を掬い撫で、好青年、と思わせる笑顔と優しい口調に見取れてしまう。いや、まて俺、男に見取れるってなんだ?!

「とまぁ、こんな感じに女性には優しくして…」

直ぐに先程までの何処か野生の鋭さを持つ表情に変わり、しかしそれすらも何処か見取れてしまうものがあり、

「六条さん、」
「ん?」
「弟子にして下さい!」
「…彼女なら。」
「なら彼女…は?」

手を取り宣言していた。
しかし返された言葉にならばと繰り返した所で気付く。俺、男デス。

「ならお姫様、いきましょうか。」

漫画や絵本とかで王子様がお姫様にするように手を取り六条さんは俺の手を取り、そして指先に口付けた。


【ナンパな彼は一目で惚れた】




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『青春シグナル!!』のゆきのこ様へ捧げる相互小説。
リクはろち正でしたが…ろち正?イマイチろっちーの口調が分からない、すみません!
ただナンパの師匠のろっちーと正臣を口説くろっちーを書きたかっただけです、はい。というか誰が僕にナンパのやり方を教えて下さい。色々とツッコミ所満載なのですが!
とりあえず相互リンクありがとうございます!
ゆきのこ様のみお持ち帰り、書き直し、苦情等受け付けています。お待たせして申し訳ありません。



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