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熱い視線に高まる胸(滝→←正)

※オリジナル要素ふんだんに盛り込んでます。モブなオリキャラとか!




「吉谷!こっちにパス!」

響くボールの弾む音と生徒の声。来良学園の体育館では1‐Bと1‐Dが合同で体育の授業をしていた。女子と男子とで別れた授業編成は、女子はテニス、男子はバスケを行っている。
持ち前の率先力で正臣はバスケチームの司令塔となりチームを勝利に導いていた。

「そのまま走れ!」

ボールを持つ仲間の生徒に並走するように走り、マークが付かないように器用に動き、撒き、シュートに失敗したボールに食いついてと活発に動き回っている。点が入れば仲間とハイタッチなどをして喜ぶ姿も見える。
そんな正臣を見つめる少年が一人。審判を勤めながらも正臣を目で追い、活躍するその姿を微笑ましく眺めていた。

「…なぁ、滝口。お前マジ?」
「何が?」
「いや、あいつ。」

滝口のクラスメイトが審判を勤める滝口の隣へ座るとその視線の先にいた正臣を目線で指し示し友人の恋を聞く。あぁ、と意味が分かった滝口は意味深げに笑みを浮かべ聞いてきた友人に向けて人差し指を立てて口元に当てた。

「内緒。」

小さく呟き、微笑み、視線を試合へと戻す。試合は丁度、正臣がパスを受けドリブルで移動している所だった。何人ものマーカーを抜けゴールを目指していた。ふと正臣と滝口の目が合う。

「!」

一瞬意識が別へと取られたせいだろう。ドリブルのミスでボールが弾き、バランスを崩した正臣はそのまま派手に転んだ。

「タイム!」
「正臣、大丈夫か?」
「派手に行ったな。」
「痛ー。この俺様が逆転ホームランってとこでドジるなんて」
「逆転ホームランってお前のチームの圧勝だろ、」
「いやいや、油断ならないぞー関口。」

審判が直ぐに試合を中断させ、相手、味方チーム関係なしに正臣を心配するようにそこだけ輪が出来る。滝口もそこに混ざり正臣の元気そうな姿を見て相変わらずだと思う。人を心配させないように冗談をいい笑顔を浮かべ。だが正臣は滝口と目が合うとふいっと逸らしてしまった。あれ?と驚く滝口を余所に正臣は立ち上がる。しかし一瞬だけ正臣の表情が歪んだ。他のメンバーは気付いてないらしくそれぞれのポジションへと付くため散り散りに駆けて行く中それに気付いた滝口は正臣の腕を引く。

「足、捻ったんじゃない?」
「へーき、へーき。これくらいーっ!」

滝口の心配を払拭しようとした正臣だったが足を着くと痛みが走り破顔した。やれやれと肩を竦めた滝口は掴んだ腕を首に回し、体を密着させた。

「保健室まで送る。ほら、歩けるか?」
「いや、良いって!一人で行けるし…滝口はまだ審判あるだろ?」
「審判が一人くらい減っても平気だよ。それとも俺は嫌?」

体重をかけろと促しつつ歩こうとするが正臣にその気はないらしく立ち往生。歩くのもキツイだろうにも関わらず一人で行くと言い張る正臣に滝口は小さく溜息をついた。そして最近密かに感じていた疑問をそれとなく聞けば困ったように言葉を詰まらせる正臣。

「嫌…とか嫌じゃない…とかじゃなく、…」

ボソボソと滝口にしか聞こえない声量で正臣はハッキリ言った。

「滝口がいると俺、変なんだ。」

良く見れば正臣の頬は軽く紅葉しており、滝口は小さく息を飲む。
以前より進展した仲に内心嬉しく思いながら

「それとこれは別。足痛めたままじゃ辛いでしょ。」

先ずは想い人の体調を優先する。
半ば無理矢理に滝口は正臣を保健室へと連れ込んだ。





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フリリク6つ目は乙こ様リクエスト『滝正』!
滝口くんのキャラがかなり忘却してました…。合ってるかな(汗)
そしてオリキャラ満載なストーリーとなりましたが、うん。こういうのって良いのかな。アリ…ナシな気もする。
とりあえず企画参加有難うございます!乙こ様のみお持ち帰り、書き直し、苦情受け付けております!

というかバスケとかかなりやってないから色々と間違ってそう。





あきゅろす。
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