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一夜の夢(帝→←正)


現在俺は凄い困っている。それは何故かって?

「正臣ー。」

べったり甘えてくる幼なじみがいるからだ。甘えられる自体は別に構わない。まぁ、本音を言うならば女の子だったらどんなに嬉しいことか。
とりあえず甘えてくるにあたっての行動が困る。べったりくっつき少しでも動こうならば捨てられたの子犬の瞳で見てくるし、身動き出来ない程抱き着いてくる。
何より、

「正臣、好きだよ。」

と多分隠していただろう真実を口走っている。正気に戻ったとき俺はどんな反応をすればいいんだ。
さて、どうして幼なじみがこうなったかを説明しよう。原因はコイツが持って来たチョコレート。貰い物だと家に遊びに来た際に持って来てくれたのはいいがどうやらこれはお酒入りだったようだ。俺はまだ食べてないから確証はないが、パッケージと友人の様子を見れば一目瞭然だ。
はぁ、どうしよう。

「ねぇ、正臣。」

ぐいっと顔を近付けられ、今日コイツの気持ちを知ってしまったせいで思わず顔が赤くなる。顔をそらそうとすると首に腕を回され思わず視線が帝人に釘付けになった。どんどん近付いてくる帝人の顔に早くなる鼓動を感じつつ動けない。

「愛してる。」

ちゅっと唇が触れ、触れるだけで直ぐに離れて、帝人は悪戯が成功したように笑う。俺はもう病気じゃないかって言う程、帝人の行動一つ一つにドキドキしてしまい、絶対に次会う時まともに見れない変な自信がある。
にしても、コイツ、お酒にこんなに弱かったなんて、と思ったところでいつの間にか俺の視線は部屋の天井を見ている。一緒に視界に入る帝人。

「正臣、」

切なそうに、愛おしそうに名前を呼ばれ、コイツは答えを待っているんだと分かった。どうせ酔っている時の事なんて覚えてないだろう。先程帝人が俺にしたように首に腕を回して抱き着いた。

「俺も好きだ。」

あぁ、まさかこんな所で両想いと知るなんて思わなかった。
だけど、明日にはきっと覚えていないんだろう。少しだけ淋しく思いながら、ならば明日から存分にからかってやろうと明日からの友人の接し方を決めた。
……今日だけは両想いの夢を見よう。



【一夜の



(…酔ったフリ、してみるものだね。)

コイツがそんなことを考えていたと知るのはもう少し後のことだった。




‐‐‐‐
フリリク5つ目はさくら様リクエストの『積極的な帝人とギャップに慌てる正臣』
果してギャップがあるのか、慌てているのだろうかと疑問を抱きつつ捧げます。
お酒の力を借りようとして、でも記憶飛んだら意味ないのでフリ、で正臣に告白、ちょい策士な帝人様でしたがどうでしょう?
ちなみに帝人様はお酒に強いと良いです、それか酔ってても黒さが表に出るだけでベロンベロンに酔ったりはしないことを希望!
ではさくら様のみお持ち帰り、書き直し、苦情等受け付けております。




あきゅろす。
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