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受け入れてしまったから(臨→→→←正)

今は、何も考えれない。そんな気がした。
全てを投げ出し逃げ出し、居場所すら捨てて。
俺は一体何がしたいと言うのだろうか。
大切な人、大事な場所、自分が楽になるために捨てて、辛くなって。
俺は何処へ行くのだろうか。

「また、考え事?」

ひょっこりと言っていいほど突然現れた臨也さん。いや、此処はこの人マンションなのだから別に違和感や疑問を持つ方がおかしいのだけれど。
ソファーに座り、自分は何がしたいのかと考えながら見つめていた天井から、やけにご機嫌な表情の臨也さんを見た。一体何が楽しいのだろうか。
あまり感情の灯らない瞳で見つめてやれば更に嬉しそうに口端を釣り上げた。本当、この人の考えはてんで読めない。
隣に腰を掛けて、肩を抱き寄せられ、見つめ会う形となっても、俺は行動を起こさない。起こす気力も起きない。

「やっと手に入れた。」

何を、そんな言葉は臨也さんの唇で塞がれた。
聞かなくても分かっている、こうなるように追い込んだのがこの人なのだから。
俺は何も考えないようにしながらこの人の口付けを受け止めた。


イヤジャナイノハ、タブンココロノドコカデ…。



【受け入れてしまったから】

‐‐‐‐‐‐‐‐
正臣の画像を探していたらアニメで「貴方の探しものを教えて下さい」と言うあれの正臣、帝人、杏里が書いた答えを見て思い付いたもの。
書き終わった後よくみれば臨也→→→→←正臣かなと思う。
『居場所』『繋がり』『日常』…涙腺崩壊ですよ、あの三人!




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