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人生の節目(来良)
※いろいろ捏造。来良組20歳成人式ネタ。



正月も過ぎて数日後の日曜日。この日、沢山の少年少女が大人として世間から扱われるようになる。
成人式。20歳を祝うその祭典に今年も沢山の若者達が参列していた。

「よーし、帝人。こっちは大丈夫だ。」
「ねぇ…正臣…本当にやるの?」
「お前は杏里と成人を迎えたくないのか?どうせならさ、みんなで一緒に成人なろうじゃないか。」
「そうだけどさ…」

都内のとある会場でも、成人式の為に公民館には沢山の若者が訪れていた。そこに混じる和正装の青年とスーツ姿の青年。
紀田正臣と竜ヶ峰帝人はそれぞれ家に届いた成人式の案内にある会場とは全く異なる会場に訪れていた。
その理由は簡単だ。
高校で仲よくなった女子が参加する成人式に来ているからだ。
正臣曰く、「俺はこっちと向こうから来てるけど帝人は向こうで、杏里はこっちだろ?終わった後に合流するってもちときついってことで帝人。杏里の成人式に忍び込むぞ!」と、乗り気もしないというより反対する帝人を強引に誘いこの会場に訪れたのだ。
正臣のこの強引な所は変わらず、それに振り回される自分も変わらないと苦笑しながら帝人もまたしっかりと正装をして訪れているのである。

「でも、どうやって入るの?受付済まさないといけな…って正臣!」

会場の外で中にどうやって入るのか策はあるのかと帝人が困っていると正臣が動く。何の躊躇いもなく受付を済ませ始める友人に帝人は慌てて駆け寄った。

「ま、正臣!」
「あ、はい。分かりました。」
「成人おめでとうございます。」
「え…あ、はい。」

帝人の分も済ませ、記念品を渡され受け取りながら正臣は会場内へ足を進めていく。後ろから帝人が困惑した表情でついてくるのを確認しながら正臣は目当ての人物を探していると帝人から声が掛かる。

「ね、どういうこと?」

部外者である自分たちが受付でシャットアウトされると思っていた帝人は安易に通ったことに首を傾げながら尋ねると正臣はきょとんとした顔で答えた。

「理由は簡単、近場の会場で成人式を受けるって区に連絡して変えてもらっただけ。まぁ、臨也さんに教えてもらわなきゃ知らなかったけど…普通いけないなら行かないし、地元以外で出てもつまらないだけだからこんなことする奴は珍しいからな。」
「な…なんだ…忍び込むとか言ったからばれたら怒られると思ってたよ。」
「ま、ほとんどが知らないやつばかりだからな。間違われて怒られるかも」
「こら!ここは部外者立ち入り禁止だよ!」
「わ、ご、ごめんなさ…」
「お、美香ちゃん。」
「え?」

帝人の心配が現実になったというように二人の後ろから掛けられる声に帝人は反射的に謝り、正臣はその声の主の姿に笑みを漏らした。
張間美香。正臣と帝人の同窓生で帝人のクラスメートだった少女。
彼女は2人だと分かっていながら悪戯をするように声を掛けたのだ。

「残念ながら俺たちもここの参加者なんだよな。」
「えっと張間さん、久しぶり…?」
「おーっと、残念!帝人君。今の私は張間美香じゃなくて矢霧美香なんだよ!」

自慢するように美香が笑うと正臣と帝人は目を見開き、そして優しく笑うと「おめでとう」と声を掛けた。
そして何気ない会話をしながら会場に入るといくつかの女子グループが出来て座っている中、一人だけぽつんと座っている女性の姿に正臣と帝人は顔を見合わせ、後ろから美香が「あとはよろしくね。」と声を掛ける。答えるように正臣が笑い、帝人の手を引いて歩み寄った。

「あーんり♪」
「園原さん!」
「…え…二人とも…どうして…」

本を読んで時間をつぶしている女性に掛かった影に彼女は顔を上げ、自分に掛けられる声に若干の驚きを見せた。
それもそのはず、この成人式は小中学校の卒業生が集まる式典なのだから。杏里は彼らとは高校で出会ったためこの式には居るはずのないイレギュラー。

「帝人が杏里がいなくてさびしいって」
「正臣!勝手なこと言わないでよ!……あ、園原さんがいないのは淋しいのは本当だけどね、えーっと何て説明したらいいかな」
「ま、淋しいのは俺だな。杏里のキュートでセクシーな晴れ着姿が拝めないなんてな。うん、想像通り!杏里の着物はエロ可愛い!橙の生地が杏里の優しさを醸し出してる!」
「あ…ありがとうございます…別にスーツでもよかったのですが私の小さいころからお世話してくれる人がぜひって…買ってもらって…」
「うん、園原さん。似合ってるね。」
 
昔と変わらない会話に、三人は三者三様の笑みを浮かべた。
20年後も40年後もこう笑いあうことを願らながら。





【人生の節目】






「よし、20歳になったんだ。飲むぞ!あ、でもまだ帝人は19歳か かっこ笑い」
「別に一応成人だし大丈夫じゃない?あーでも、帰り運転して帰らないといけないから飲めないか。あとそのネタ寒い。」
「あ、なら私が運転しましょうか?」
「大丈夫大丈夫、帝人は杏里の酔っぱらうのが狙いなんだから!は、杏里が危ない!」
「正臣は自分の身を案じた方が良いよ?」
「ちょ、なんでこんな日までボールペン常備!?」









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自分が成人なので来良も成人させてみた。いろいろ萌えるネタはあるけど語るだけにしておく…チャットで←



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