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侵略者は突然に\



ルージュが学天くんかサイケを連れてくるのをリンダくんをなだめながら待っていると走ってくる緑色の姿が見えた。
おや、学天くんだけ?ルージュは?
彼一人だけに疑問を抱きながら視線を巡らせば丁度サイケが吹き飛んでいた。
向こうはまだひと悶着あるみたいなだぁ。こっちまでに被害ないなら…いいか。彼女ならきっと一人で解決しちゃうし。

「やぁ、学天くん。ル―ジュから聞いてるかもだけど彼をお願いできるかな?」
「はい、わかりました。」

駆け寄ってきた学天くんにいきなりだけど津軽を任せる。予想通り彼女から事情を聴いていたらしく学天くんはすぐに頷きリンダくんが抱きついている津軽に向かう。
外部端末に学天くんの端末コードを接続し、介入を開始した。

「津軽海峡…複数のバグとロックを確認。解除にはパスワードの入力が必要…」

学天くんが津軽の治療に専念し始め、邪魔にならない様に端に移動し、彼らを見守る。
あとは元凶かな。これで津軽が治ったとしてもまたウィルスに侵されたらキリがない。
リンダくんの話では津軽はいきなり暴れたらしいし、時かけちゃんの話ではあの王子様があやし…って何あれ、さっきまで気付かなかったけどあの王子の周り…バグとかウィルスとか半端ないんだけど。
視線を自然とルージュたちの方向に向けると僕の瞳に映る有り得い光景。あの子自身がバグとウィルスの元凶ってこと…いやでもあれは僕たちと同じモノだ。
…よく分からないけどルージュが危ない!

「ツパチン、ここは任せるね!」
「あ?ダイ羅??」

ルージュが危ない、それだけで僕の行動理由は完成される。




「バイバイ」
『!』
「そうはさせないよ?」

ルージュなら何とかするだろう、そう思っていても恋人は守りた。
ルージュに何かしようとしていた王子様の手を掴み引き止める。
気を抜くと汚染されるほどのウィルスや情報、感情…え…これは…。
腕から伝わってくる様々なモノに僕は目を見開いた。
 



『デリック…デリック…嫌です…いや…忘れないで!』
『…?』
『俺だよ、日々也…すばらしい日々だよ!』
『…誰…だ?』
『――――っ!』





これは日々也の記憶?
これが原因で…?


『ダイ羅!』
「!…ルージュ?」
『大丈夫か?お前また…?』
「あぁ、大丈夫だよ。」

久しぶりに記憶を覗いた。普段なら集中しないと覗くことのない記憶(メモリー)を。
彼がこうなったのは過去のトラウマが原因…ってことか?
心配するルージュを宥め、大丈夫と笑う。まだ信じてない彼女だったがそれ以上は何も言わない。
さて、彼女も頑張っていることだし、僕も頑張ろうかな。

「なんですか、君は…俺の邪魔をしないでくれますか?せっかく彼女が友達になってくれるというのに。」
「それは本当に友達なのかな?」
「どいう意味ですか?」
「人を支配して、それを友達というのかな?」
「友達は裏切らない。支配すれば裏切られることも忘れらることもない。」
「なら彼も?」

睨みつけている日々也に僕は諭すように言う。彼はまだ子供なのだ。成長出来ずにここまで大きくなってしまった云わば欠陥品。足りないパーツを埋めてあげることで彼は完成される。
僕の見た光景がトラウマで誤った成長をし続ける彼に、後ろに心配するように、見守る様に存在し続けるデリックのことを尋ねる。

「彼も支配して、自分の玩具にしているのかい?」
「デリックにそんな必要はないですよ。彼は優秀な駒ですから。」
「支配しなくても裏切られることはないってことじゃない?」
「…ダメです。それでも忘れられる。そう、だから忘れられない様にその身体(記憶)に刻み込むんです。忘れなれないほどの傷(痛み)を作ればまた思い出すでしょ?」

にっこりと、歪んでそして純粋な笑みを浮かべる日々也にこれは一筋縄ではいかないと思った。
どうしようか、思ったよりも彼の傷は深い。

「日々也…。」
「なんですか、デリック?」

悲しそうな目だ。デリックも、笑っている日々也も。

「そんなの…悲しすぎだろ…?」
「?!」
「!」
「?」
『?』

掛ける言葉はうまく見つからないでいると新たな声。振り向けばそこにはリンダくんと彼を守る様に傍にいる津軽。他にも向こうに居たメンバーが全員そろっていた。










‐‐‐‐‐‐
色々なんか捏造ってか、俺設定が増えてきた。大丈夫、この話のなかだけだから。
ダイ羅は精神外科的なひt…カウンセラー?あとバグとウィルスを可視出来るとか……?僕も知らん←
次か次で終わらせる!





あきゅろす。
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