Merry X'mas to SZMS
玄関まで皆を見送り、ドアが閉じると同時に手に持っていた携帯を視界に入る高さまで持ち上げる。そして電話帳から一つの番号を呼び出して、電話を掛けた。
数コールした後、さっきまで聞いていた声が耳に届く。
『紀田?どうした?』
「…これからクリスマスパーティしませんか?」
『は?今終わった…』
「むしろこれからですよ。…恋人同士のクリスマスは」
『…すぐ行く。待ってろ。』
「はい。」
聞きなれた低い声。始めは俺の言っている意味が分からなかったらしい静雄さんはあきれた声音だったが言いたいことを悟ってくれた彼は、低く、力強い声で俺の願った返答をくれた。
自然と笑みになる俺は元気よく返事をして電話を切ると、それから数秒もしないうちに部屋に響き渡るチャイム。いくらすぐに電話を掛けたからと早すぎる訪問に正直驚きを隠せない。
もしかしたら別の訪問者だろうか、そう思って覗き穴から見る姿はまさに恋人の姿で、俺は勢いよくドアを開けた。
「静雄さん!」
「よぉ。」
「早かったですね…もしかして実はすぐ外で待機していたとかですか?」
冗談のつもりで言ったのだが、ふいっと逸らされる顔に目を見開いた。
俺が電話していなかったらこの人はどうしていたのだろう。何もせずに帰っていた?それとも再びこの部屋を訪れようとしていた?
少しだけもったいないことをしたなと思いながら俺は静雄さんを部屋に招き入れた。
すると部屋に入るなり静雄さんに抱きしめられた。
え、ちょ…静雄さん!?
確かに最終的にはそういうつもりではいたけれど…。
緊張で固まっていると耳下で低く囁かれる。
「期待したか?」
「静雄さん!」
くすりという笑い声とともに解放され、冗談だとわかればすぐに振り向いて静雄さんを睨み付けた。
顔が熱いから多分真っ赤になっているだろう。
さっきの仕返しのつもりですか!
「だが…」
何かいってやろうかと考えていると再び抱き寄せられた。同時に噛みつくようなキスをされ、一瞬で俺の頭は真っ白になった。
「今夜は寝かせねぇぜ。サンタさん。」
それはどういう意味ですか。なんて聞くのは無粋だろう。
俺は目を閉じて意地悪な恋人に身をゆだねた。
‐‐‐‐‐‐
静雄ルートでした。正直に言おう、ネタ考えてなかった!おかげで話があまり進展しなかったんだぜ…裏書くと長くなるので割愛←
でもたまには男前な静雄もいいと思うんだ(いつもかわいい静雄ばかりだから)
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