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宣誓布告!(トム正)



「ト ム さ ー ん ♪」

勢いよく恋人の部屋のドアを開ければそこは…

「よ、よぅ…紀田。」
「?」

まさに修羅場だった。

「……………………………………………トムさんの浮気もの!!」
「ま、まて紀田!誤解だ!」

目の前に繰り広げられるのは簡単に言うと恋人が同僚に押し倒されている、という簡単かつ明確な浮気現場。
そんな決定的な浮気現場を目撃した俺は目元を腕で隠しながら走り出す。
その後ろからは恋人、トムさんの呼び止める声。だけど声だけで追ってくる気配はなさそうだ。

「紀田!っ悪い静雄。ちょっとどいてくれ!」
「なんて言うベタパターンは飽きました。」
「な…」

ある程度走ると踵を返してトムさんの家に戻る。
玄関先で靴も履かずに飛び出そうとするトムさんに抱き着いて悪戯っぽく笑うとトムさんは困ったような、呆れたような表情で頭を掻いた。

「俺、ちゃんとトムさん信頼してますから。」
「…あんま大人をからかうもんじゃないぞ。」
「えへへ。でも、状況はちゃんと説明してもらいますからね?」

小さく小首を傾げトムさんを見上げているとぎゅうっと抱きしめられた。
でも、トムさんも悪いんすよ。
静雄さんと二人っきりになるから。
いつまでも俺を子供扱いするから。
キスすらしてくれないから。
不安になって当然です。
だから少しぐらい意地悪させて下さい。
少しぐらい嫉妬してもいいじゃないですか。
静雄さんとトムさんは凄い似合いの二人なんですから。
不安なんですよ。

「静雄さん!」
「紀田?」

部屋で話についていけない様子の静雄さんを指差し俺は宣言する。

「俺負けませんから!」
「…おう、俺だって負けねぇよ。」





【宣誓布告!】





「てか静雄、意味分かってるのか?」
「あれっすよね。残ったプリンじゃんけん。」
「…絶対違うと思うぞ?」




‐‐‐‐‐
にいさまと話してて静雄に事故で押し倒されてるトムさんを目撃した正臣ってゆ修羅場を振ったらバットで打ち返されました。
もうしらん。





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