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小さな狐の恋事情(静正)
※子狐正臣と静雄のお話。
【小さな狐との恋事情】と対作品(になる予定だっt)






俺は今、最大のピンチかも知れない。
目の前に居る黒い人間。一度森で見掛けて以来何故か良く俺の周りに現れる様になった。
今日も歩いていると出くわしてしまい背中を向けない様に後ずさっている。隙を見せたらヤバい。俺の本能がそう告げていた。
だけどこのままじゃ捕まってしまう、何とか隙を見て逃げられないだろうかと黒い人間を睨む。

「…あ!」

人間の気を逸らそうと何もない空間を事ありげに装い指差した後、気を引かれている内に俺は走り出した。よし、このまま森の奥まで逃げてしまおう、そう思っていると足に何か引っ掛かり俺は盛大にコケた。

「痛…」

鼻打った…。擦りむいたのかヒリヒリもする。痛さと恥ずかしさでじんわり涙が出て来るが泣いている場合じゃない。背後まで人間の気配がする。捕まる。そう思った瞬間背後で何か大きな音がした後ヒョイッと抱き上げられた。
大きな音と人間に捕まった事に怯えていると俺を抱き上げたのはさっきの黒い人間じゃない。黄色い人間だった。

「大丈夫か?ったく臨也の野郎、こんな小さな狐をイジメやがって…」

俺に話し掛けた後何か呟きながら服に着いた土を払ってくれる。優しい。
さっきの黒い人間はどこに行ったのだろうかと辺りを見渡すと近くに寝そべっていた。もしかしてやっつけてくれたのだろうか?強いんだ。

「あ、ぁ…ありがとうございます」
「あ、あぁ気にするな。お前名前は?」
「正臣…」
「俺は静雄ってんだ。また臨也にちょっかい出されたら俺のとこにこい。」
「ぁ…はい、ありがとうございます。」
「じゃぁな。」

何か言わなければと思いまず助けて貰ったお礼をする。すると優しく頭を撫でられ、地面に下ろされた。そしてまたあの黒い人間…イザヤと言うらしい人間に襲われたら助けてくれるという。そのままお礼もそこそこに静雄さんは去ってしまう。
強くて優しい人間、初めて出会った。
かっこよくて暖かく笑う静雄さんを思い出し胸がドキドキするのを感じた。





【小さな狐の恋事情】





それから静雄さんと遊ぶようになり俺は静雄さんが好きなんだと気付く。

「静雄さん、静雄さん、ちゅーしましょ?」

だから好きだからそれを行動に示そうと思った。







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子狐正臣について色々語ってたので詰め込んでみた。
罠に掛かる正臣とか正臣に一目惚れな臨也とか顔面スライディングで泣くの堪える正臣とかw






あきゅろす。
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