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誘い文句は選びましょう(帝正)



「なー帝人ー」

そろそろ夕飯にしようかなと考えていると背後で寝転がって漫画を読んでいた正臣に呼ばれ視線を目の前のPCから正臣へとスライドさせる。
時間も時間だからご飯の事かと思いながら彼を見ると彼は相変わらず漫画…しかも月刊誌を読んでいた。
僕の意識がこちらに向いている事に気づいた正臣は一度月刊誌を床に置いて、そして両手を僕に広げてこう言った。

「俺を食べて?」
「ぶっ?!」

思わず盛大に吹き出してしまう。は、え、いきなり何?!
身体ごと振り向いて正臣に近付くとわくわくした期待に満ちた目で見られ、ふらっと誘惑に負けそうになるが堪えて床に伏せられ置かれた月刊誌を手に取り正臣が読んでいたページを確認した。

『自分を食べて なんてセリフは 十年早いぜ …ただし…
十年経ったら必ず 俺に言えよ 約束だぞ』
『うー 約束する』
『ば…戦○くん…!』

そして前後のページをパラパラめくり何となくだが状況を察してパタンと本を閉じた。

「あ、まだ読みかけ!」
「正臣…なら今日は正臣とりんごのオーブン焼きにしてあげようか?」

ニッコリ笑顔を作り正臣を見ると一瞬正臣が引き攣った笑みを浮かべた。
全く、いきなり何を言い出すかと思ったら漫画の台詞を言ったのか。正臣から誘って来たのかと思ったのに…僕のドキドキを返せ。
正臣に笑顔を返した後、無視して再びPCに向かっていると背中に伝わる温もりがあった。ちらり目線だけ向けると少し頬が紅葉している正臣。

「帝人…食べてくれねぇ…のか?」
「僕に人食趣味はないな。」
「帝人っ!」

僕が言い切った途端に肩を引かれて無防備だった僕は後ろへと倒れ込んだ。そして起き上がる前に顔の両側に腕を置かれ、覗き込む様に見てくる正臣。
どうやら冗談とかそういう類いでは無かったらしい。

「帝人が…食ってくれねぇなら俺が食う。」

言うが否やキスされ、正臣の好きな様にさせていると舌が侵入してきた。その舌を絡め取り、愛撫するように動かし、逃げかける正臣の頭を抱えて逃がさないようにする。舌を動かす度にビクビクと反応する姿が実に愛おしい。
しかし『俺が食う』ね、僕が少しちょっかいを出すだけで気持ち良さそうにするのに出来るとは思わない。というかキスとかはしつこい程言ってくるけどシたいとかそういうことは全く言わないのに今日はどういう風の吹き回しなんだろう。
唇を解放してやり正臣を見ればトロンとした表情。起き上がり正臣に詰め寄ってみると

「帝人…来てからずっとPCばっか構ってんじゃねーか。恋人達の休日には全く相応しくない!」

と言うわけだった。だから誘っていたんだと納得する。にしてもPCに嫉妬って可愛いというか…。

「うん、分かった。正臣の可愛いお願い聞いてあげないとね。」
「ん…召し上がれ?」

抱き着いてくる可愛い恋人に再びキスをした。




【誘い文句は選びましょう】





そのあとは勿論、正臣を美味しく頂きました。









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『うみ○このなく頃に』の真○亞ちゃんと○人の会話に地味に滾った結果。オチに結局出会わずこんな流れに…。
しょたおみといざにぃでも美味そうだな、かなりの犯罪の匂いがするけど。






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