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なんじゃらホイッ
15
冬夜兄さんが言うには……



…一ヶ月前

冬夜が何もせずボーッとしているといきなりケータイが鳴った。

―パカッ

「はい、斎ですが、」

『あっ、もしもし、冬夜兄さんですか?』

「その声…夏香かっ!?
お前からなんて、珍しいな?明日は雪か?」

めったに連絡がない夏香から電話なんて5年に1回あるかないかだ。

『…僕だって電話くらいしますよ。

それより、少しお話があるのですが、今時間いいですか?』

「別に構わないが…まだ海外だろ?電話代大丈夫なのか?」

かなりのお金持ちなのに変なところでケチな冬夜であった。

『いえ、もう帰って来ましたし、それに、今からそっちに行きます。』

「…は?
ちょっと、おいっ!」

―コンコン

…!?

ま、まさか

「…はい」

―ガチャ

「失礼します。
お久しぶりです兄さん。」

「あぁ、久しぶりだなって、
…速くないか?」

「そんなことないですよ
ずっとこの部屋の前にいたのですから。」


…本当にこの弟は、
行動がとてつもなく速い…

「もし俺が暇じゃなかったらどうしたんだ?」

「その時は片手に電話持ちながら家まで帰りますよ」


そして諦めも早い


「まぁ、それはいいとして、ここ、いいですか?」

「あぁ」

俺の目の前にあるソファに座った夏香はふぅ、と一息つきた。



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