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なんじゃらホイッ
15

「そんじゃ、これにてHR終わりd「うわーっ!これって遅刻かっ!?」…朝夏、完璧に遅刻だ。」


HR終了間近に、あいつがドアを勢いよく開いて入ってきた。

うわ〜、もう少し静かに登場できないのかよ。

みんなのも、明らか迷惑です、みたいな目をしていた。
なんか、朝っぱらからご苦労さん。


「まぁ、今日のところは大目に見てやる。」

「ありがとう!
…悪いな。いつも見逃してもらっちゃって。」


おいおい。
いつもって、それ、今日のところでもなんでもないじゃないか。

しかも、見逃す見逃さないの問題じゃないような気がする…。

これが少し前に流行った、えこ贔屓ってやつか?
あり?流行ってないっけ?


「いいから、早いとこ席つけ。
あらためて、HRを終了する。」


HRが終わると同時に、俺のところへ、わらわらと人が集まってきた。
うぉっ!?
俺ってかなり人気だったりする?


瞬く間に俺を中心とした人だかりができていったが、誰も話しかけてこない。
うーん、どうしたものか。

少しすると、中から、スラッとした美人さんが出てきた。


「はじめまして。
俺は田辺 聖(タナベ ヒジリ)。このクラスの委員長をやってるんだ。よろしくな。」

「おぅ。よろしく。
知ってると思うけど、俺は北村 春喜。
なんでも好きなように呼べよ〜。」


俺が返事を返すと、田辺はふわりと、綺麗に笑った。

………はっ、思わず見とれてしまった。

こいつ、和風美人だな。


田辺が俺に声をかけたのを期に、周りに集まってきた奴らが、次々に自己紹介をはじめた。

うん、みんないいやつっぽいな。
とりあえず一安心。

なんか、うまくやっていけそうな予感がする。



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あきゅろす。
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