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なんじゃらホイッ
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「あ、そういえばね、あそこから脱出する時にね、面白い事聞いたよ。」

「ん?どんな?」


あの人だかりから抜け出し、校舎に向かう時、鈴琉が言った。

…なんか嫌な予感がする。


「あのね、やっぱ皆あの猫耳帽子の子の正体気になってるみたい。」


それはそうだよな。
いきなりあんな、得体の知れない生き物が現れたんだから。


「で、これからその猫耳帽子の子を見付けよう!っていうブロジェクトが始動するみたい。」


…え?
なんですとーっ!!!!!?


「しかも、聞くところによると、参加人数は下手したら、この学校の親衛隊の数より多いんじゃないかって。」


やめとくれーっ!
なんで高々、猫耳帽子の平凡少年見付けるためにそんな人数が必要なんだよっ!
皆、暇なの!?
そうなのかっ!?


「だから、これから大変になるね。
見付からないように気をつけてね〜。」


…どうしよう。

てか、本当に始動しないでくれ。
これ企画した奴は、皆ぶっつぶしてやる…っ!


昇降口につき、上履きを履こうとしたところで言われたので、靴の踵、思いっきり踏んじまったじゃねーか。

あーあ、これまでの上履きの踵踏まない記録、止まっちゃったじゃねーか。

ま、どんまい。


俺は、これからのことを思いながら、重い足どりで職員室に向かった。



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あきゅろす。
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