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あの悲しくも無情な戦いから、もう数百年の永い年月が過ぎた
永い時を過ぎた今では、少しづつ起きた地殻変動により
海に囲まれた小国や大国
または誰もいない無人島
そして大国の中でも、国境を作り、国を分けたりと
昔に比べ、様々な文化や歴史を育んだ国が多くなった。
優に二百を超える国家達は、それぞれ誇りと文化を愛し
独自の勢力で守っていました・・・・
時折激しく恐慌し、戦争が起きる事もあれば
仲の良い国同士での茶会が開かれたりと
様々な均衡を保ちながらも、表では一見平和に過ごしていました。
そんな彼らにはエルバ国という小国の存在も・・・・
エルバの民を苦しめたあの激戦も、知るモノはいませんでした。
ある一人の少年を除いては・・・・・・・・・
* * *
どの時代においても争いは完全には無くなる事はない
それでも世界の国々が、それぞれの平和を求めて頑張っている。
国により技術の差はあれど、それぞれの築きあげた文化を守り
時には壊しながら日々の生活を送っている現代。
そんな世の中に存在する国の一つ
時には名を変え、
他の国にも負けない程の永い歴史を今でも硬く守り続けている古より存在する国――――
―――― 中国
そんな中国に存在するとある一家
そこで永い永い
気の遠くなるような時を生きる少年がいました。
その少年は自分にも他人にも厳しい人でした
でも本当は人一倍人情に厚く
困っている人や弱い人を、放っては置けない優しい人でした
そんな彼はこの世に生を受けたその時から
過酷な試練を与え続けられてきました。
想像に絶する試練に心身ともに、壊れそうになった事も、
自分の無力さに絶望し、自ら命を絶とうとした事もありました。
ですが・・・・
永い時を生きていくうちに少しづつですが出会えたのです。
まるで自分の事のように真剣に話を聞いて、
時には助言や手助けをしてくれる仲間
背中を預けられる真の友
そして―――――−−−−
命を賭してでも守りたい最愛の人に
この物語はそんな少年が本当の幸せを掴んでいくまでを書き記した
儚くも切ない物語
[2012・3・4]
[2013/3/9 加筆修正]
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