やなむしハウス 03 蚊の卵は、空き缶にたまった水、お墓の花を刺す穴、どぶ、用水桶、水たまり、こないだから駐車場にずっと止まっている車にかかった銀色のカバーのシワにたまった水など、汚れた水によく産みつけられているよ。 水面に浮かんだ卵の塊は卵舟とも呼ばれているよ。ロマンチックな呼び名だけど、本物は、え?舟?これが?って感じだよ。残念ながら、なんか汚いてんてんが浮いてるようにしか見えないんだ。 卵からふ化した幼虫(あ蚊ちゃん)は、ぼうふらと呼ばれ、成虫には全く似ていない姿で水面から逆立ちするように水中生活をしているよ。 なぜ逆立ちをしているのかというと、呼吸するための管がお尻についているからなんだ。 まるで忍者の水とんの術みたいだね。 一週間もすると、逆立ちするのをやめてさなぎになるよ。さなぎは呼吸の管が頭の方に2個ついていて、つのみたいになっているよ。この様子からさなぎは、おにぼうふらとも呼ばれているんだ。 さなぎになったら2日かそこらで、すぐおとなになるよ。 ≦前へ [戻る] |