両腕が欠落してる女の子
私は知らなかった。
レンがこんなにも私を想っていた事に。
きつい言葉も、それはレンにとって精一杯の優しさで、それに気付かない私はいつも振り払ってレンの気持ちを投げ捨てた。
今になって気付くと心の底から笑える。
なんてバカなんだろう。
傷付けて、困らせて、心配させて、私はどれだけレンに迷惑をかければ気が済むの?
レンの悲しい顔を見て潰れそうなくらい締め付けられた心臓が少し騒ぎ出した。
でもまだちょっとだけチクチクする。
けどこんな痛みよりレンのほうが断然痛いはず。
静寂した部屋の中、見つめ合い私を抱きしめた手がパーカーのチャックを下ろした。服も脱がして小さく膨らんだ私に触れる。
「ん…、」
あの男達とは違ってあまりにも優しく触れるから逆に感じてしまう。
焦らされるのは正直もどかしくてイヤだけど、こうなったのは私のせいだし、頼んだのも私。文句なんか言わない。
そう、これはせめてもの償い。…に値するのだろうか。
ただの自己満足かもしれない。それでも、
「…んっ……れ…」
「すぐに忘れさせてやるから」
「れ―…ふっ」
この脆い心を癒してくれるレンは、本当に優しくて私の―。
「ふ、んっ…―あああッ」
あまりの快楽に意識を戻すとズブズブと指が下着を避けてナカに入っていく。
「れんっ…んぁ…」
あやすように繰り返し唇を塞がれ絡み合う舌で何かを伝え合う。
それは嬉しさなのか、不安なのか、寂しさなのか、愛しさなのか。
未だに恐怖が残っているこの心が脅してそれを解らなくする。
ただ、伝ってくるレンの温もりをもっと感じていたくて、甘い言葉を吐いて私たちを繋ぐ糸を太くした。
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